( 2013.01.15 )

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 北京を含む中国各地で11日ごろから大気汚染が悪化し、当局が市民に外出を控えるよう “警報” を出す事態になっている。 場所によっては200メートル先も茶色にかすむほどで、北京では死者も出た。 中国政府は14日、汚染防止策を強化すると表明。 各地で高速道路の封鎖など緊急措置がとられたが、今後数日間は続くとみられ、市民は不安を募らせている。

 国営新華社通信などによると、北京などでは晴天が続いて放射冷却現象が起き、地表近くの高湿度の空気が飽和状態となった。 風も止まって濃霧が発生。 空気中に汚染物質が滞留し大気汚染が悪化した。

 車の排ガスなどに含まれ、肺がんなどを引き起こすとされる直径2.5マイクロメートル以下の超微粒子物質 「 PM2.5 」 の濃度が国際基準の3倍近くまで上昇。 6段階ある国内の基準でも最悪の水準に達した。

 専門家は 「 新しい現象ではない 」 と冷静を装うが、北京大学と環境保護団体グリーンピースの調査によると、北京、上海、広州、西安の4都市では昨年、PM2.5が原因で約8600人が死亡している。 今回も各地の病院で呼吸器の不調を訴える患者が急増。 北京ではぜんそくの持病を持つ60代の女性が外出後、発作を起こし急死した。 また、各地で空の便の欠航や遅延といった影響が出ている。 同大などの調査では昨年、PM2.5がもたらした経済的損失は10億ドル( 約890億円 )に上る。

 北京や天津、河北省で深刻な大気汚染は沿海部や内陸部にも拡大する気配だ。 専門家はシロキクラゲのスープや梨などの果物を摂取するよう指導。 「 酢に氷砂糖を溶かした飲料が予防に効く 」 との流言も広まっている。

 中国のインターネット上には深刻な状況を憂える声が次々に寄せられ、旧日本軍が中国に遺棄したとされる化学兵器とからめて 「 まるで鬼子( 日本 )が毒ガス弾を放ったようだ 」 という投稿者もいた。

 中国外務省の洪磊報道官は14日の定例記者会見で、 「 中国政府は環境保護を重視しており、積極的にさらなる大気汚染防止策を展開していく 」 と述べたが、国際的な汚染基準の採用を求める声が高まりそうだ。




( 2013.01.15 )

 


 2013年1月14日、中国・北京市ではここ数日の深刻な大気汚染により、呼吸器系の病気を患う人が増加している。 なかでも、年配者や子供の患者が目立っている。

 同市の 「 北京児童医院 」 の看護師によると、同院には毎日800人を超える呼吸器系の病気を患った子供が治療を受けにやってくる。 今月13日には呼吸器系の病気で治療を受けにきた患者数は900人に達したという。 このほか、同院は平均で1日に1万人近い患者を診察しているが、うち30%が吸器系の病気だという。




( 2013.01.15 )



 2013年1月15日、中国では北京市を中心としてこの数日間にわたり、重篤な空気汚染が発生している。

 13日、北京市では有害物質を含む濃霧によって、大気汚染指数が世界保健機関( WHO )の指導基準の35倍を記録した。 国内外メディアによって大々的に伝えられた重篤な環境汚染のニュースに、中国環境保護部は14日、火力発電所・製鉄工場・コンクリート生産工場に向け、二酸化硫黄と窒素酸化物の排出抑制を通達。 工場排気を中心に、施工現場や自動車など大気汚染の原因撲滅に向けて注力する旨を発表した。

 同じころ、アジア開発銀行と清華大学は共同で 「 中華人民共和国国家環境分析 」 と題した報告書を発表。 これによると、中国国内の500都市で、WHOの定める基準を満たす都市はわずか1%にも満たず、そのほかは全て、基準を超えた大気汚染が確認されている。 また、大気汚染指数で世界ワースト10に列挙された都市のうち、中国から7都市がランクインしている。

 その10都市は、北京市、重慶市、太原市( 山西省 )、済南市( 山東省 )、石家庄市( 河北省 )、蘭州市( 甘粛省 )、ウルムチ市( 新疆ウイグル自治区 )、ミラノ( イタリア )、メキシコシティ( メキシコ )、テヘラン( イラン )だった。