瀋陽事件でわかった!
今こそ中国へのODAを止めよ!

 瀋陽で起こった、北朝鮮家族の日本総領事館駆け込み亡命事件は、ある意味で日本にとって幸運な出来事だったかもしれない。 耐え難い苦痛を味わった一家5人の行為を無駄にしないためにも、われわれ日本人は次の3点を明確に認識すべきだと考える。
     ( 1 )中国という国は民主主義を認めない独裁的国家であり、思想・言論、報道等の自由が一切認められない 「前近代」 の国家であることへの再認識。
     ( 2 )それに対する日本の外務省も、国家機関の体をなさない、極めて事なかれ主義で人権感覚がなく、非民主主義国家である中国と一種の癒着関係にあること。
     ( 3 )にもかかわらず、その中国を擁護する、口では民主主義を唱えながら、その原則をまったく理解していない、政治家、文化人、ニュースキヤスターが、未だに大手を振って歩いていること。
 この3点である。
 ちょうど、今日は6月4日である。 日本では 「虫歯( 64 )」 の日だが、いずれ中国に真の民主主義政権が誕生すれば、この日は記念日になるだろう。 1989年6月4日、北京の天安門広場に数千人の民主化を求める学生たちが集結した時、中国政府はこれを反政府暴動と一方的に決め付け、丸腰の学生集団に戦車隊を突っ込ませ、大勢を虐殺した。 ご存じ 「天安門事件」 である。
 この 「大虐殺」 に対して、中国政府は当時も 「血など一切流れてはいない」 という 「報道」 を流していたし、今も殺戮の事実を基本的には認めていない。 「犯罪者を取り締まっただけだ」 というのが 「公式見解」 である。 もちろん、その 「犯罪」 というのは、日本でも、世界のかなりの数の国でも当然の権利として認められている 「民主化要求」 のことである。
 人類の当然の権利として多くの国では認められていることが、中国では 「犯罪」 になるということ。 まずこの事実をわれわれは再認識すべきなのである。


「鳩・菅」 の2人は民主主義がわかっていない

 ところで、今回の事件を民主党の菅直人幹事長が独自の調査団を派遣し調査したことにつき、小泉総理が 「自虐的」 だと評した件に少し触れたい。
 「自虐」 という言葉は批判として使うことがあるが、この場合は適切ではない。 むしろ、この民主党の独自調査は( 内容はともかく、それを実行したという点において )評価したい。 民主主義国家における野党の役割というのは、そういうものである。 菅や鳩山由紀夫に、あらためて言うのも 「釈迦に説法」 かもしれないが、ここであらためて両氏に問いたいのは、それだけわかっているなら、 「なぜ教科書問題で中国を支持するの?」 ということだ。
 中国は 「かつて日本車は南京で中国人を30万人虐殺した」 と主張している。 たとえば、これが日本のような民主主義国家なら、学問の自由が存在するから、 「人口20万人の都市で30万人を虐殺できるはずがない」 とか 「虐殺はあったとしても30万人は多過ぎる」 とか 「虐殺など一切なかった」 などという、意見・学説の発表が自由にできる。 当然それに問する論争も起こり、初めてそこで歴史上の真実が何であったかが確定していく。
 今の中国政府相手では、そんなことが不可能だということが、菅や鳩山にはおわかりにならないのか。 仮に、中国国内で良心的な学者がいて、 「政府の主張はおかしい」 と考えても、それを発表することは 「犯罪」 になる。 当然大学の教授になることも出来ない。 そうした国と、まともな歴史論争が出来るはずもない。
 それに中国政府を独裁支配している中国共産党の固有の事情がこれに加わる。
 世界の潮流に逆らって中国共産党は中国人民を独裁的に支配している。 中国共産党としては自分たちの強圧的な支配を何とか正当化する口実がいる。 その最大の口実が 「われわれ中国共産党は日本帝国主義を打倒し解放したのだ」 ということだ。 これは一面では事実ではあるが、中国共産党にとっては 「日本帝国主義」 が悪らつであればあるほど都合がいいということになる。 だからこそ彼等は 「国定教科書」 をそういう編集方針の下に作成し国民を教化している。 もちろん、念のために言うが、日本の帝国主義にまったく罪がないなどと主張しているのではない。 ただ、事実に反する誇張や宣伝には堂々と反論すべきだ、ということを言っているだけだ。
 「新しい歴史教科書」 を出すことに賛同したのも、その歴史観を100パーセント支持したからではない。 では、なぜ賛同したかといえば、民主主義の最大の金言、つまり 「たとえ私があなたの意見に反対でも、あなたがその意見を述べる権利を私は尊重する」 からである。 この信念あってこそ、言論の自由も存在し野党も存在しうることになる。
 菅や鳩山は本当に、この金言の意味がわかっているのだろうか?
 わかっているのなら、なぜ、その精神をまったく認めない非民主主義国家の主張の 「代弁者」 となって、 「新しい歴史教科書」 の弾圧に手を貸し、言論の自由、学問の自由の首を絞めるような真似をするのか。
 私には、まったく理解できない。
 中国にも、実は 「民主党」 という組織はある。 だが共産党の一党独裁だから、野党としての権利は一切認められていない。 国会( 人民代表大会 )に代表も出せない。 日本で言えば、国会議員になれない、ということだ。
 その中国の民主党の幹部はどんな目にあっているかという記事が、朝日新聞( インターネット版 )に載っていた。
 香港の中国人権民主化運動情報センターは31日、中国四川省の中国民主党責任者胡明君氏と王森氏の2人が 「国家政権転覆罪」 でそれぞれ懲役11年、10年の判決を受けたと発表した。 裁判は30日に四川省の地方中級裁判所で行われた。
 センターによると2人は2000年12月、賃金未払いへの抗議デモをした労働者と接触した後、デモを支持する声明を発表したという。 裁判所は 「『敵対組織』 中国民主党の名義でデモを扇動、組織し、社会の安定を脅かした」 などとした。
 こんな記事を読むと、ほんとに日本人でよかったと思いませんか、鳩山さん、菅さん?
 ことは、 「鳩・菅」 のお二人だけでなく、「新しい歴史教科書」 つぶしに狂奔した、政治家、文化人、ニュースキャスター、マスコミ機関すべてに言えることだ。 いちいち名前はあげないが、この機会にぜひ反省していただきたい。


中国を民主化するために 「政治犯釈放を要求」 せよ

 もっとも、こういう状態を助長してきたのは、国の機関がだらしないからでもある。 断言してもいいが、日本の外務省は歴史上最低の役所である。 その最低の中でも、ことに最低なのが、中国担当の外務官僚、いわゆるチャイナロビーである。 この連中は、日本人なのか中国人なのか。 中国と友好を深めるということと、何でも相手の言うことを関くという 「茶坊主」 になるということは、まったく違う。 外務省の腐敗と堕落 については、書き切れないほど材料もあるが、書くこと自体もウンザリする。
 ここでぜひ言っておきたいのは、中国に対するODA( 政府開発援助 )など、一切やめるべき時期が来たということだ。 なにも 「瀋陽事件の報復」 などという狭い了見で言っているのではない。 中国は日本のODAが、日本の 「プレゼント」 であることを、ほとんど自国民に知らせていない。 つまり、日本がいくら中国のために援助しても、それを中国人民が感謝することはなく、結局は中国共産党独裁政権の延命に使われているだけなのである。 しかも、中国政府はODAによって民生面を充実させることにより、その余裕を原爆実験など軍備の拡張に向けているのだ。  感謝もされず、アジアの緊張を高めるだけなのである。 これは日本人だけでなく民主化を望む中国人にとっても不幸な事態だ。 こういうことを 「金をドブに捨てる」 という。 今は日本は未曾有の財政危機でもある。 止めるには絶好のチャンスだ。
 ところが、例の阿南惟茂中国大使は、次のような発言をしていたのである。

読売新聞朝刊( 2002年5月28日 )

 「北京の日本大使館で先月聞かれた定例の職員全体会議で、阿南惟茂・駐中国大使が同館の経済担当者がまとめた楽観的な中国マクロ経済報告に対して、『こんな書き方ならODA( 政府開発援助 )がなくてもいいということになる。 政治家の目に触れたらどうするんだ』 との趣旨の発言を行い、修正を指示していたことが27日、複数の大使館関係者の証言から明らかになった」

 こういう人間を何と評すべきか、書きたくもないが、こうした 「チャイナロビー」 がここまでのさばってきたのも、こうした人々を支持し、同時に 非民主的な独裁国家の現状をできるだけ覆い隠そうとつとめてきたマスコミ機関があったからだ。
 その代表が朝日新聞と共同通信であることは、とうの昔にご存じだろう。 その朝日ですら前出のような記事を載せざるを得ない状況になってきたことは、ある意味で喜ばしいことだ。 だが、まだまだ 「宣伝」 に乗せられている国民も多い。 そういう人にはぜひ井沢元彦著 『虚報の構造 オオカミ少年の系譜』( 小学館刊 )や稲垣武氏、古森義久氏との共著 『朝日新聞の大研究』( 扶桑社刊 )を読んでいただきたいが、ここでは一つだけ過去の事実を指摘しておこう。
 それは、かつて 朝日新聞社長であった広岡知男が 「日中友好に反する記事は紙面に載せるべきではない」 という趣旨の指令を出したという事実である。 マスコミの使命は事実を報道することであり、 「友好」 のために事実を歪曲したり 「見て見ぬ振り」 をすることではない。 ちなみに外務省や政治家の中には、未だに 「朝日は日本の良心」 と思い込んでいる人も少なくないという。 確かにそういう新聞を読んでいれば、瀋陽総領事館での対応もあのようになるだろう。 「非武装中立」 「諸国民の正義を信頼する」 などという性善説を取る限り、あのような事件は 「起こるはずがない」 のだから。
 ここまで読んできて、ひょっとして私のことを反中国主義者だと思う人がいるかもしれないので、念のために言う。 それは誤解だ。 私には中国人の友人も大勢いる。 彼等は本音では 「今の中国政府はおかしい」 と言う。 だが、それは今の中国では 「犯罪」 になる可能性があるということを、われわれ日本人もっと認識すべきだ。 遂に言えば、公式の場での発言は、彼等の真意でないことも多いということでもある。
 では、どうやって中国とつき合うべきか?
 簡単に言えば、内政干渉は出来ないが、中国の民主化を外部から 「政治犯釈放要求」 のような形でもっとサポートすること。 援助はODAのような形ではなく、留学生に対する奨学金を増やすような形で、モノではなくヒトに 「投資」 することだ。 そして、歴史論争のようなことは、中国で真の自由が保障されるまでは、残念ながら 「先送り」 にする ということである。

一体外務省は何をしてるんだよぉ~?!

 ここまでナメられて 『口頭』 で抗議するだけですか。
 しかも、前にも約束を反故にされてるんですよね?!
 一度くらい 『態度』 で示したらどうなんだ。
 『返還を求めるつもりは無い』 って、最初から断言してどうするんだよ!
 仕事しろよ! ッたくぅ~ ……

 日本と中国の現在の関係を象徴するようなニュースですよね。
 30年前から開始され、今現在も続けられている巨額の対中ODA
 それを使って建設された空港や鉄道は、契約を違反して日本への通達もなしに民営化され、さらには 日本に援助してもらいながらその一方では他国へ多額の条件付ODAを拠出 し、自らの懐を暖めながらも政治的・外交的にも他国を取り込むしたたかな中国。
 そしてそれを知りながら 今年もODAを中国へ供与し続けるアッフォ~な日本


 どっちが間違っているのか? と言われれば両方だろう。
 いや、おかしさ加減で言えば日本の方が上かな。
 中国の傍若無人ぶりにも驚かされるが、中国は日本に対して強く出ればいくらでも金を出すことを利用し、着々と内政・外交共に将来を見越した国家基盤を作っている。
 やり方は汚いが、非常にしたたかとも言える。
 一方でそれを許し、されるがままに搾取され続けている情けない日本の姿
 そこに将来を見据えた国家経営の姿などは微塵も感じられない

 さらに中国には 東シナ海のガス田を盗掘され化学兵器処理事業では必要費用の数十倍を吹っかけられ核兵器の照準は合わせられ歪曲された歴史観を押し付けられている日本!
 この中国に対し 「中国との外交が冷え切っているのは小泉外交の失策」 等と、未だに中国へ対して譲歩しなければならないと主張する政党やマスコミが存在するのには本当に呆れさせられる。
 彼らはいったい未来の日本と中国の姿に何を見ているのか。
 金を払い続け、頭を下げ続けて上辺だけの友好関係を得たとして、将来の日本にいったい何が残ると思っているのか?!。

 今のままでは、この国が将来どのように存続できるのか非常に不安を感じざるを得ない。
 この国の未来の為に変えなければいけないことは非常に多い。
 遅すぎるスタートではあるが、その変革の兆しは今、少しだけ芽吹いる。
 その芽を潰すことなく、育てていくことが現代の日本に生きる我々の責務なのだ。