( 2010.09.27 )

 


 立ち上がれ! 毒を盛られて死ぬことを望まぬ人々よ。 われわれの血と肉で、われわれの新たな長城を築こう。 中華民族の、最も危険な時がやってきたのだ ――。 中国の大手ポータルサイト新浪網が、こんな国歌のパロディーを盛り込んだ論説記事を掲載した。 同論説は 「 食品安全の最後の盾は、業界関係者の道徳的自律 」 と主張した。

 中国国歌の義勇軍行進曲の最初の部分 「 立ち上がれ! 奴隷になることを望まぬ人々よ 」 の部分を、 「 毒を盛られて死ぬことを望まぬ人々よ 」 に置き換えた。 残りの部分は元歌と同じだ。

 論説は、マーキュロクロム、ダイオキシン、スーダン・レッド、メラミン、メタノール、抗生物質、ホルモン、農薬など、最近約20年間にわたり、食品に混入された有毒物質を列記。 現在の中国は 「投毒時代」 であり、中国人が相互に苦しめあう 「拷問時代」 と指摘した。

 さらに、糖尿病、高血圧、巨頭症、性早熟の子どもが大量に発生していると主張し、食品に有毒物質を混入させる者は、自らの子孫をも傷つけているとして、 「 子を愛すという人間の天性 」 すら失っていると非難。 中国はGDP( 国内総生産 )で世界第2位になろうとしているが、 「 それでも、 『 最も危険な時 』 との国歌を大声で歌わねばならない 」 と皮肉った。

 同論説によると、食べ物づくりは 「 ブラックボックス 」 で、消費者は 「 厨房の真相 」 を知ることはできない。 上海食品添加剤業界協会の彭瑞衍名誉会長の 「 ( 業界人に )良心がなければ、( 生産・流通の )どの段階でも問題が発生しうる 」 との言葉を紹介し、法律の整備も重要だが、結局は 「人の心の問題」、 「最後の盾は、道徳的自律心」、 「中国の食品安全問題は、中国社会の管理問題の縮図」 などと主張した。