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( 2011.08.21 )

 
  


 2011年8月13日、羊城晩報は雲南省曲靖市越州鎮で、猛毒の六価クロム・スラグ( 金属を精製した時に生じる鉱物クズ、鉱さい )5000トンが南盤江に捨てられたとのネット情報を報じた。

 12日、六価クロム・スラグ不法投棄の噂がネットに広まった。 雲南省現地紙で報道されたものの、記事は電子版には掲載されていない。 雲南省環境保護庁関係者は羊城晩報の取材に答え、2ヵ月前に六価クロム・スラグ1000トンが使われていない貯水池に投棄される事件があり、約100立方メートルの水が汚染されたが、すでに対応済みと回答した。

 ネットで広がっている情報では、不法投棄された六価クロム・スラグが雨によりダム、そして南盤江に流れ込んだと伝えられている。 南盤江は広東省広州市を流れる珠江の上流に位置するため、広州市市民にも不安が広がっているという。

 中国水利部が曲靖市に調査グループを派遣したほか、広東省政府は珠江の水質調査結果を発表するなど騒ぎは広がっている。





( 2011.08.21 )


六価クロム不法投棄現場
 2011年8月19日、中国雲南省曲靖市の六価クロム不法投棄事件は、発生から4ヵ月後に国内メディアが動いたことで、ようやく当局による正式な調査が開始された。 現地政府や関連部門は 「 珠江上流は汚染されていない 」 と発表。 事件に対する責任の所在や今後の汚染処理に関する報告はいまだ発表されていない。 南方日報( 電子版 )が伝えた。

 同じような事件はこれまでに何度も発生している。渤海油田での石油流出事故や福建省紫金鉱業銅山の汚水池廃液漏れ、広東省北江流域の有毒カドミウム汚染などの重大事件は記憶に新しい。 2005年以降、中国では重大な水質汚染事故が少なくとも15件発生し、うち4件は中毒患者を生み、9件は1万人を超える住民の飲み水を危険にさらす結果となった。

 国家環境保護総局の調査によると、2005年に発生した石油化学工場爆発によりベンゼンなどが流れ込んだ松花江の大型汚染事故以来、中国では平均2~3日に1件の割合で水質汚染事故が発生。 さらに監察部の統計によると、ここ数年、何らかの水質汚染事故が全国で毎年1700件以上も起きている。

 前述の六価クロム不法投棄事件では、クロムを運んだトラックの運転手2人だけが拘留されており、ネット上には非難の声が渦巻いている。 渤海油田は2ヵ月間、紫金銅山は38日間にわたって事故を隠蔽してきた。 「長期にわたる汚染 事故発生 隠蔽 メディアの暴露 政府へ報告 責任追及 『汚染なし』 あるいは 『除去済み』 と発表 上層部の調査」 といった図式がすでに出来上がっていると指摘する専門家もいるほどだ。