簿


2007.03.19 )

 


 広東の違法業者が、正規の製塩場の生産で余った重金属、不純物を含んだ廃棄物を利用して劣質の有毒なニセ塩( 以下「毒塩」 )を作り、低価格で卸売市場に販売している。 昨年11月、中国中央テレビは広東省を取り上げ、ここ2年間、人体に有毒な密造食塩が出回っているとの放送をしてから、同省では今も毒塩が流通し、たくさんのレストラン、ホテル、学校の食堂などで出される料理に使用されている。

 広州 “新快報” の報道によると、低価格のニセ有毒塩は、広東省内で驚くべきレベルで流通しており、広州、東莞の2市だけで、ほぼ9割 の雑貨露店、商店、卸売市場、スーパー、かつ、レストランにも流入しており、被害は深刻 であるという。

 報道によると、毒塩は、簡単なビニール包装で商標もない一目で怪しいと分かるものから、本物の食塩のブランド名が入った袋を真似て作った袋に入れられたものまで様々のものがある。 小売価格は本物の塩の半額で、大多数が違法ルートで市場に流入している。 ある販売者は、毒塩1パックの利潤は、本物3パック分の利潤に相当すると率直に語っている。

 報道の指摘によると、こうした毒塩の主要な産地は湛江、雷州などの地における私人の小製塩場である。 違法業者は、正規の製塩場から食塩を精製する際に生じる廃棄物を使って、白い毒塩を再生産しているが、この中には大量の水銀、鉛、亜硝酸塩等の重金属や不純物が含まれており、摂食後に人体に深刻な害をもたらす。

 広東省内の多くのレストランや学校の食堂では、コスト削減のためにこうした毒塩を大量に購入しているが、顧客は、自分が食べた物に毒塩が含まれていることを全く知ることができない。





2007.03.23 )

  


偽塩防止の新包装となった食塩

 昨年来、広東省では低価格の偽物の食塩( 以下「偽塩」 )が食品市場に氾濫している。 食塩を扱う商店の90%以上で偽塩を販売しており、本物の食塩を買い求めるのが難しい状況にある。 広州市の新聞 「新快報」 によれば、2007年2月10日から同紙の記者が 広州市の6つの区に10カ所ある食料品市場で食塩を扱う商店90軒を調査したところ、この内82軒が偽塩を販売していた と言う。

 広東省政府は2007年1月1日から、省内各地で販売される小口包装( プラスチック袋 )の食塩にはコード番号を記載した偽物防止ステッカーを張り付けることを義務づけている。 「 ステッカーが無いもの、ステッカーはあっても関係当局でコード番号が登録されていないと確認されたものは偽塩である 」 と注意を呼びかけている。 それでも、偽塩の氾濫は一向に収まる気配がない。

 「食塩にまで偽物があるのか」 と思われるかもしれないが、偽塩の正体は製塩工場の廃液からつくった不純な塩や、化学工業原料である 「亜硝酸塩」 などを含む 「工業塩」 である。


「ニセの塩」 長期間摂取すると中毒に

 亜硝酸塩は、白色不透明な結晶体で食塩に酷似し、水に溶けやすく、0.2~0.3グラムの摂取で中毒を起こし、3グラムで死に至る。 偽塩は生産過程が不衛生で重金属などの有毒な化学物質が含まれていることもあり、これを長期間にわたって摂取すると慢性中毒をもたらし、甚だしい場合は癌になる可能性が高い。

 2005年に中国塩業総公司の総経理が語ったところでは、中国の塩の生産量は世界第2位で世界全体の生産量の18%を占め、2004年の塩の生産量は4300万トン、その内訳は海塩が約60%、岩塩が約30%、湖塩が約10%であるという。 その世界第2位の塩生産国で 「 偽塩 」 が市場に流通する理由は、ひとえにその価格にあり、金儲け以外の何物でもない。

 中国における食塩の市場卸売価格は1トン当たり2000元( 約3万2000円 )程だが、亜硝酸塩の工場出荷価格は230元( 約3700円 )であり、約9倍の価格差があり、亜硝酸塩を食塩と偽って販売すれば、ぼろ儲けが可能となる。 金が稼げるなら、他人が中毒になろうが、癌になろうが、気にしない。 社会主義市場経済の中国では、拝金主義の権化みたいな輩が跋扈している。 このような人命に関わる健康被害をものともせず、偽塩を販売するような連中は 「下の下」 の悪党に過ぎない。 こうした連中が販売する偽塩が市場の90%を占めるとなると由々しく事態と言わざるを得ない。


食塩にヨードを添加することが義務

 岩塩にはヨードが含まれていないことから、世界的に海の無い内陸地域では 「ヨード欠乏症」 が発生している。 中国では多くの地域で水や土壌にヨードが含まれておらず、全国的に 「ヨード欠乏症」 の患者が大量に発生していた。 ヨードが欠乏すると、子供は脳の発達が阻害され、成人は甲状腺機能低下による甲状腺腫( 甲状腺が腫れ上がる病気 )を呈する。 中国では1996年に 「食塩にヨードを添加する法律」 が施行され、食塩にヨードを添加することが義務づけられた。

 このため、中国で市販されている食塩の包装には 「 ○ 」 ( ヨード塩 )と明記されている。 だが、偽塩にはヨードは含まれておらず、長期間にわたって偽塩を摂取すればヨード欠乏症に罹る可能性も極めて高い。

 2006年10月、貴州省余慶県龍渓鎮の診療所に急病の子供3人が担ぎ込まれた。 その内の1人は人事不省で危篤状態にあったが、その後も急病患者は増え続け、1時間の間に50人以上に達した。 急を聞いて駆けつけた余慶県人民医院の王華平副院長は、患者の病状に軽重はあるものの、症状が類似していることから、亜硝酸塩中毒によるものと判断した。 最終的に患者17人が亜硝酸塩中毒と判定され、症状の重かった子供は懸命の救命治療のかいもなく死亡したが、残りの16人は命に別状なく回復することができた。

 その後の調査によれば、急病患者のほとんどが3時間前に何軒かのビーフン( 米粉 )店でビーフンを食べていたことが判明した。 そこで、患者の食べたビーフンと嘔吐物を検査したところ、1軒のビーフン店はビーフンから、また他3軒のビーフン店はお茶の中から、それぞれ亜硝酸塩が検出された。 ( 註:この地方ではお茶に塩を入れて飲む習慣がある )

 この事件を重視した塩管理部門並びに公安警察は、これらビーフン店の食塩購入先から遡って調査を行い、遂に 「 工業塩 」 を 「 食塩 」 と偽って販売した卸元である曹敏を逮捕した。 曹敏を追及した結果、曹敏は四川省の 「 天渠塩化有限公司 」 から工業塩を購入したことを自供したので、捜査員は速やかに天渠塩化有限公司へ出向いて調査を行い、以下の事実を確認した。

 曹敏は重慶市に実在する 「 高盛化工有限公司 」 向けと偽って247トンの工業塩を買い付けた。
 曹敏は買い付けた工業塩を、皮革工場向けに60トン、食品工場向けに130トン、残り( 57トン )を食塩の小売市場へ販売した。 工業塩には亜硝酸塩が多く含まれていたらしく、食塩として使用した結果、亜硝酸塩中毒が引き起こされたものと思われる。
 曹敏が 「 天渠塩化有限公司 」 と契約した数量は5000トンであり、もし犯罪の摘発が遅れていたら、工業塩は継続的に販売され、被害はもっと大きくなっていた。
 曹敏の 「 天渠塩化有限公司 」 からの買い入れ価格は1トン当たり230元、これに重慶市までの輸送費を加えた原価の合計は320元で、これを客先ごとに異なる価格で販売しており、最高価格は1トン当たり1400元であった。





( AFP:2007.04.30 )

  


 国営新華社通信( Xinhua )が29日に報じたところによると、南西部の雲南省( Yunnan )で 食中毒が発生し、牛肉を食べた7歳の少年1人が死亡、55人が体調不良を訴えた という。

 被害者は全員が Zhadian 村の住民で、26日に 亜硝酸塩が入った牛肉の煮込み料理を食べていた

 亜硝酸塩は、ごく少量であれば食品添加物として使用が可能。 ただし大量摂取は人体に有害で、頭痛、嘔吐などの症状を伴い、重症の場合は意識不明になったり、死に至るケースもある。

 新華社通信は、煮込み料理を販売していた屋台の店主が調理中に食塩を切らしたため、とっさに 「 塩に似たもの 」 として代用したと伝えた。 この煮込み料理を調べたところ、肉1キロあたり12グラム以上の亜硝酸塩が検出された。 この量は致死量の4倍に相当 する。

 中国では食中毒の報告が相次いでおり、多くの場合は衛生状態や安全基準の低さが問題とされている。 4月上旬には、北東部の黒竜江省( Heilongjiang )の病院で入院患者203人が食中毒となり、1人が死亡している。 当局は毒物が故意に混入されたものと断定している。





2008.02.25 )

 
  か?


 2008年2月23日、新華社通信( 電子版 )によると、広東省深セン市の自動車メーカー比亜迪汽車( BYDオート )の従業員63人が、食中毒を起こす事件が発生した。 すでに2人が死亡、3人が重体、19人が入院中。 原因は化学工業原料で毒性を持つ 「 亜硝酸塩 」 と特定された。 警察は 「 事件性が強い 」 として捜査を開始している。 中国新聞社( 電子版 )が伝えた。

 事件が発生したのは23日午前。 BYDオートの従業員が、工場入り口で無許可営業している食堂で朝食を食べた後、食中毒と思われる症状を訴えた。 その数は63人にも膨れ上がり、うち2人が死亡、19人が入院という騒ぎに。 警察は付近一帯の食堂を全て封鎖し、捜査を開始した。

 BYDオートの入り口付近には無許可営業の食堂が20数軒もあり、事件が起きたのはそのうちの1軒。 警察は春節( 旧正月 )前に全てを営業停止処分としていたが、春節明けには再び店が開かれていたという。

 広東省では数年前から、 「 ニセモノ塩 」 として工業塩の 「 亜硝酸塩 」 が大量に出回っており、毎年死者が出ている。 省政府は昨年1月1日から、店頭で販売される食塩には 「 省承認ステッカー 」 貼付を義務付けるなど対策を講じていた。





2008.06.11 )

  

 2008年6月11日、湖北省武漢市のファストフード店で食事をした客18人に、食中毒の症状が現れた。 楚天都市報の報道。

 被害に遭った18人はいずれも学生で、9日夜に同店で夕食後、食中毒の症状が現れ、午後11時ごろ( 現地時間=同 )医院に搬送された。 18人はそれぞれ違うメニューを食しているが、同様の症状を呈しているという。 診察した医師の現段階の診断は、これらを亜硝酸塩中毒としている。 現在、ほとんどの学生はすでに退院し、大事には至らなかった模様。

 同店はすでに営業停止状態となっており、同市の衛生法執行部門が店で使用していた食材を差し押さえた。 現地の疾病予防コントロールセンターの調べによると、食塩に問題があったとしているが、店の関係者は 「 店で使用した塩は正規ルートで購入したものであり、問題はない 」 と主張している。