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東シナ海資源問題

中国が尖閣諸島を日本の領土と認知 in 1920


 石垣島等を擁する先島諸島の北に位置する尖閣諸島。 この島々を巡る領有権の問題は今だ決着を見ていません。 この日台中3カ国の熾烈な争いの主な原因は東シナ海に埋蔵されている莫大な量の石油・天然ガスである、ということは広く知られていると思います。 「 たけしのTVタックル 」( テレビ朝日系列 )でもとうとう特集が組まれ、関心の高さとその重要性がうかがえます。

 この問題、本当は問題でもなんでもありません。 尖閣諸島はれっきとした日本領なのです。 無人島であった尖閣諸島はすでに100年以上も前に明治政府による領土編入が行われており、その記録もちゃ~んと残されています。 一時は人が移住し、海産物の加工などを行っていたことも知られています。

 第二次大戦の敗戦によって、終戦後は1972年まで米軍の占領下に置かれることとなります。 その返還直前の1969年、国連の海洋調査で資源の存在が確実となり、それまでまるで興味を示さなかった中国・台湾( 特に中国 )が急に領有権を主張し始めたと言うわけです。

 中国の言い分は、 「大陸棚が琉球列島のすぐ北側( 沖縄トラフ )まで続いているのだからそこまで中国のものだ」 という無茶苦茶なものです。 確かに大陸棚を EEZ を決める際の判断材料とする例はあるようですが、日本側の主張する日中中間線の方が明らかに正当性があります。 現在、中国は日本側の再三の抗議を無視する形で試掘を推し進めており、最近になって本格的な生産に向けてパイプラインの敷設にも着手しました。 その場所はと言えば日中中間線から中国側にわずか数キロの海域。 日本のEEZ側に存在している莫大な地下資源までもが中国によってどんどん吸い上げられてしまうことが懸念されています。

 日本はこれまでまともな資源調査も行わず、また 中国の逆ギレ・報復を恐れた官僚・議員によって中国への抗議は封じられてきました。 結果として日本の対応は完全に後手に回っており、試掘どころか正確な埋蔵量や分布すら掴めていない有様です。 最近になってようやく領土議連による視察や海底調査などが始まっていますが、まだまだ遅れを取り戻せるペースには至っていません。 先の海底調査の際には日本調査船がEEZ内で 中国海軍による妨害を受ける など、日本は引っ込めと言わんばかりの強硬姿勢です。 かの国は 「 落ち着いた話し合い 」 を何度も繰り返していますが、工事を中断する様子は一切無く、日本側が要請していた調査結果の公表は早々と突っぱねています。

 もはや、譲歩に偏った 「日中友好」 が何ら意味を持たないことは明白 です。 和の精神が通じない相手には正攻法で外交戦を展開するしかありません。 とは言うものの、この問題は背景が複雑でありカンタンに解決の一手を打ち出せる代物ではないのが現実です。 多方面から行動を起こす必要があります。

 すぐ行えるのは海上保安庁による警備の強化でしょう。 尖閣諸島の警備体制には重点が置かれていますが、現在は中間線付近の警備もそれ以上に重要です。 中国艦艇が侵入を試みようとした場合にもある程度の抑止効果を期待できます。

 自衛隊の配置転換も非常に有効な手となります。 米軍の駐留が前提となった今の沖縄の自衛隊だけでは満足とは言えません。 北方重視の配備を転換して沖縄・九州地域の航空戦力を増強、同時に監視体制を一層強化すれば有効なな圧力になります。 海上自衛隊の潜水艦増強や地方隊廃止による護衛艦隊の運用重視なども、 「 北 」 から 「 南 」 への方針変換の一環なのでしょう。

 中国が掘削施設を建造したのはあくまで中間線ギリギリの位置。 これは彼らの主張する大陸棚に基づく位置ではありません。 もし大陸棚論で強行して施設を作って日本が国際社会に訴え出たりでもしたら、世界中から批判が集中することを十分承知しているからでしょう。 中国は日本がどのような態度をとるのか窺っているのです。 最悪、形だけであっても 「 これ以上譲らない!」 という姿勢を内外にアピールしなければなりません。

 もちろんそれだけでは不十分です。 影響力を失ったとはいえ、今なお 議員や高級官僚に親中勢力( 何故か中国に利益を誘導しようとする人々 ) が存在していて妨害を繰り返しています。 彼らの力を排除せずに大きな進展は望めません 議員に関しては、日中問題が大きく取り上げることで個人がどのような姿勢をとるかを鮮明にさせ、選挙で選別ことが可能です。 排除が難しい官僚の場合は、大臣のすぐ下に強力な実権を持つ役職を置くという手があります。 大臣一人で内部から変えられるほど生やさしい組織ではないので、バックアップ体制を固め省庁改革を行うのが有効と考えられます。

 そして 我々国民に事実を伝える役目の各種報道機関の改革も必要です。 尖閣・資源問題が五指には入るであろう重要案件なのに、報道では取り上げられることすら稀なのは奇妙だと思いませんか?( 産経・東京などの新聞や一部雑誌・番組を除けば総じて消極的です ) ここでは触れるだけにしますが、ある取り決めによって日本メディアは中国共産党を正面から批判することが出来なくなってしまっているのです。 初耳の方は信じられないと思うでしょうが紛れも無い事実です。 メディア側もこれを受け入れてしまっています。

 半ば 中国子飼いとなり偏った報道しか流さないのであれば、報道機関を名乗る資格はありません。 報道の自由を前面に押し出し、真正面から中国の真実を報道していく義務が彼らにはあると思います。

 挙げた内容についてはすでに行われているものもあります。 とはいえ、どのような手段に出るにせよ、言うほど簡単に物事が進まないのが厳しい現実ではあります。 しかし 中国に南沙諸島を分捕られた東南アジア諸国の二の舞と演じることは許されない のです。

 先日、経済産業省が帝国石油に対して東シナ海における天然ガスの試掘権を与えたという報道が流れました。 “日本にしては”思い切った対応で、比較的手続きも迅速だったのでしょうが、すでに好機を逸してしまっている気がしてなりません。

 中国側はこの一年余の期間に日中中間線ギリギリの海域で採掘準備を急ピッチで進め、年内には本格生産に移行するとまで言われています。 パイプラインの敷設もほぼ完了し、万全の準備で今回の採掘に臨んでいます。 そのような状況下で、日本企業に試掘権を与えるのがこれほど遅れてしまったのは大きな大きな失点。 おまけに帝国石油が実際に試掘作業に移るのはまだ先のことと思われ、どこまで有効な手立てが打てるのかは微妙と言わざるを得ないでしょう。 中国の顔色を伺って、積極的な対応を今の今まで怠ってきた親中政治家やチャイナスクールの責任は甚大 です。

 今回の日本側の措置について、中国側は日本に即座に抗議するとともに、当該海域における哨戒活動の強化を打ち出してきているようです。 これまでも軍艦派遣などを行ってきている相手だけに、こちらもそれなりの対策を講じておかないと威嚇や妨害を受けることも考えられます。

 東シナ海の資源を守るためには日本側も急いで試掘段階に移り、一方的な資源強奪を牽制する必要があるでしょう。 これは埋蔵資源が手に入るか入らないかの問題にとどまらず、尖閣諸島や経済水域などの両国間トラブルにも直接影響しますし、勢力を急激に拡大しつつある中国海軍の動向にも関わります。 現在も東シナ海や西太平洋の広い海域で中国の測量艦・潜水艦がデータ収集と思われる活動を続けていますが、これは明らかに将来の作戦海域拡大を意識した行動です。 たかが情報収集というイメージもありますが、進めば進むほど海自や米艦隊の行動は制限され、中国海軍の影響力は著しく増大することになります。 もちろん必要以上に疑心暗鬼になる必要はありませんが、近年の中国の軍拡が東アジアの軍事力の均衡を崩しかねないほどの勢いであるのも確かです。 実際、中国は日本の主要都市制圧を想定した大規模訓練も行っており、増強された海軍力が日本の脅威となる可能性は大です。

 この件に関して、今後も国民が一層の関心を寄せ注視していかなければならないでしょう。



 「大陸棚が琉球列島のすぐ北側( 沖縄トラフ )まで続いているのだからそこまで中国のものだ」 と言い張る中国。
  …… ところが、ベトナム東部のトンキン湾での中国は “中間線” を主張していた。

 なんてこった!
 完全にな ダブルスタンダード じゃないか?!。
 当然、日本政府はこのこと知ってる上で交渉してるんだろうナ!
 ガキの騙し合いじゃないんだからナ!

中国の海だなんて奇怪な

ベトナムの奮闘

 チベット騒乱をよそに、中国がベトナム東部のトンキン湾では 「 中間線を主張していた 」。 そんなフトドキな話があるのか?もっと詳しく!
 それはもっともな話で、中越の重要協定が決められたものの、公表されたという話を聞かない。 一部の国際法学者はともかく、一般には意外感が強いのだ。

 そこで、まず図を見ていただきたい。 トンキン湾は東から中国の海南島が食い込んできて、 「 く 」 の字に曲がっている。 ベトナムの主張は、海南島近くに海溝があるから湾全体がベトナムの大陸棚にあたるというものだ。
 まるまる自国の海だというところなど、日中交渉でうそぶく中国とそっくりではないか。 東シナ海の沖縄近くに海溝( 沖縄トラフ )があるから、全部が中国の海だという理屈である。
 ただ、ベトナムは初めに高値を設定し、値切り幅を少なく抑えるバザール商法をとっているとみた。 何しろ相手は、1979年の中越戦争で10万の侵略軍を送び込んできた怖い国である。
 その中国が、トンキン湾では 「 国際判例は中間線ではないか 」 とまともなことをいった。 それは極めて妥当な認識で、1980年代から今日に至るまで2国間で争う係争海域は、すべて中間線が落としどころになっている。

中間線は世界の常識

 国際司法裁判所や仲裁裁判の判例から導き出される解決法は、まず双方の海岸線から等距離の海域に 「 暫定的な中間線 」 を引く。 そこから、小さな島の位置を勘案して微調整することになる。
 トンキン湾でいえば、ベトナム側に地図上では点のような小島が散在している。 海南島とこの島を結んだ線の中間から25%ベトナム側にポイントをおく。 最終的に21のポイントを決めてつないだ線を境界線とした。
 そこで過去の国際判例を振り返ってみる。 近年では1985年のリビア・マルタ大陸棚境界画定事件の判決で、 「 暫定的な中間線を引くことが思慮ある方法 」 とされた。 しかも、海底の地形がどんなであろうと、いっさい考慮されないことが判例になった。 つまり大陸棚論は無視されたのだ。
 続く1993年のデンマークとノルウェーの境界画定事件 ▽1999年のエリトリア-イエメン仲裁判決 ▽2002年のカメルーン-ナイジェリア境界事件 ▽2006年のトリニダード・トバゴ-バルバドス仲裁判決など一連の係争は、すべて 「 暫定的な中間線 」 からの一部修正で決着している。
 したがって、トンキン湾で中国が 「 暫定的な中間線 」 を交渉のベースにしようという主張は妥当なものだった。 中越はなんと30年近くの押し問答のすえに、2000年12月にめでたく11条からなる協定を結んだ。

祖国のためのウソ

 ここで重要なことは、中越協定の締結によって、当の中国自身が中間線で処理する国際判例の仲間入りをした ということである。
 だが、日本の尖閣諸島の近くから天然ガスが出ると聞いて、中国は大陸棚論を持ち出し自分のものだといいだした。 だから中越が協定を結んで、日本と同じ中間線を主張してきたなどおくびにも出さない奇っ怪な話だ
 中国が東京裁判に判事を出した中華民国を武力で倒し、日本に 「判決を守れ」 と説教するほどにおかしい。 理屈をねじ曲げること、かの国にとっては屁でもない。 要は、トンキン湾でも東シナ海でも、自国に有利なモノサシを引き出し、相手に呑ませればよいと考えている
 そこで、おなじみビアスの 『 悪魔の辞典 』 を引く。 外交とは 「 祖国のために嘘をつく愛国的な芸 」 という皮肉は、やはり中国にこそふさわしい。
 ただ、中国の相手国に対する 「 傲慢 」 と 「 身勝手 」 とは、実際には中国の強さからではなく、弱さからくるのだと思う。 中国内に胡錦濤派と江沢民派の争いがあると、現政権への揺さぶりに外交や軍事が利用されるのが常だ。
 北京五輪の聖火リレーがチベット弾圧にからんで抗議を受けると、逆に中国の民族主義が燃え上がる。 政府はこれを抑えられず、さらに強硬になる。 国内の圧力が強くなれば、外交の柔軟性など期待すべくもない。 で、当方は一歩も譲らぬ覚悟が欠かせなくなるのである。



海域の地下資源

 東シナ海の海底は、中国大陸から緩やかに傾斜して、わが国の西南諸島の西約100キロメートルの地点で深く窪んでいる。 この窪みは沖縄舟盆ないし沖縄トラフと呼ばれ、西南諸島とほぼ平行して走っている。 長さ約1,000キロメートル、深さ1,000~2,000メートルである。 中国政府は中国大陸から沖縄トラフまでを一つの大陸棚、すなわち中国大陸が自然に張り出して形成されたとみて、東シナ海大陸棚全域に対する主権的権利を主張し、同大陸棚に位置しない 日本には東シナ海大陸棚全域に対する主権的権利はないと主張する
 これに対して日本政府は、東シナ海大陸棚は中国大陸・朝鮮半島から延び、わが国の西南諸島の外洋に向かい、同諸島の外の太平洋( 南西海溝 )に向かって終わっているとの認識に立ち、それ故東シナ海大陸棚の画定は向かい合う日本、中国、韓国の中間で等分するという中間線の原則に立っている。 これが日中中間線である。
 いずれにしても石油開発の前提は、大陸棚の境界画定である。 そして中間線の原則も大陸棚自然延長の原則も、国際法上有効な考え方であるから、東シナ海大陸棚の境界画定は政治交渉で解決するほかない。 しかしこのように中国側が積極的に開発を進め、中間線のすぐ向こう側の海域で開発が進んでいるのであるから、日本側が早急に線引きしないと、中国が中間線を越えて、日本側海域に入ってくるのは時間の問題である。
 東シナ海大陸棚で石油が最も豊富に埋蔵されているとみられている地域は、中間線の日本側である。 平湖周辺海域での石油開発が有望となれば、中国の関心が日本側の大陸棚に向くのは当然である。
 そして1995年5月のゴールデン・ウィークを挟んで、1ヵ月以上にわたって、中国の海洋調査船・向陽紅9号( 4,400トン )が、わが国の奄美大島から尖閣諸島にかけての海域で、沖縄トラフをすっぽり包む形で資源探査を目的とするとみられる海底調査を実施した。 ついで同年12月初頭、国務院地質鉱産局上海地質調査局に所属し、これまで東シナ海の石油の試掘を行なってきた石油試掘リグ勘探3号が、わが国海上保安庁の作業中止命令を無視して、日本側の海域に少し入った地点で試掘を開始し、翌年2月中旬試掘に成功して引き上げた。 商業生産が可能かどうかはともかくとして、石油の自噴が確認されたのである。
 この地点は平湖油田の南方約百数十キロメートルに位置しており、平湖から上記試掘地点を通ってさらに南方に伸びる地質構造には石油が埋蔵されているとわが国のある専門家は推定している。 それ故中国の海底石油開発は今後わが国の宮古島の方向に向かって南下してくると推定される。 現実にそれから数か月後の同年年4月下旬、上述した試掘に成功した試掘地点の南方で、中間線の日本側海域で、フランスの海洋調査船・アテランテ号( 5,000トン )が、ケーブルを引いて海底地質調査と推定される作業を行なった。 この海洋調査は中国とフランスとの共同調査であることを中国自身公表しており、現実に同調査船には3人の中国の海洋科学者が乗っていて、同船が那覇に寄港した際下船して、飛行機で中国に帰ったところからも明瞭である。 なおアテランテ号は那覇を出航した後、台湾の基隆に寄港し、台湾の海洋科学者を乗せて、わが国の与那国島をすっぽり包んだ海域で、海底調査を実施した。 わが国の主権・利益は完全に無視されているのである。

▼中国の進出
 1996年7月20日、日本政府は国連海洋法条約を批准し( 7月20日発効 )、それに基づいてようやく東シナ海大陸棚に中間線を引いたが、その後中国の海洋調査船は、わが国の奄美大島から尖閣諸島にかけての日本側海域で、さらには沖縄本島と宮古島の間を通って太平洋に至る海域で、わが国の海上保安庁の巡視船の警告を無視して、海洋調査を繰り返している。

▼もし日本政府が何もしなかったらどうなるのか?
 中国は、日本側に多く眠る天然資源を盗掘しているのは百も承知。 今回、わざと強行策に出て、日本の対応を見ている可能性がある。 なにしろ、近海にさらに採掘施設を作る予定まである。 つまり、今回日本政府が何も対応をとらなかったら、東シナ海には次々と中国の油田、ガス田が建設され、日本が持つ石油資源を中国が全て奪い去るだろう。 そしてそれは今後、日本と中国の外交方法のスタンダードとなって行くと思われる。

▼もし日本が正当に資源を採掘したら日本はどうなるの?
 例え中国の採掘施設のすぐ隣に日本が採掘施設を建てたとしても、国際的には何の問題もない。 ただ、現在の日中境界線は、中国は認めていないから中国側からの抗議は当然予想される。 また現状では経済産業省が日本の企業に採掘許可を出していないので、最初にそのハードルを除去する必要がある。

▼日本が本格的に採掘開始したらもうかるの?
 東シナ海の油田のみならず、尖閣諸島海域に眠る油田はイギリスの北海油田に匹敵すると言われています。 イギリスは、北海油田の建設後、石油の輸入国から輸出国に変わりました。
 この経済効果は計り知れません。 不況による様々な問題や、エネルギー問題、年金問題などに大きな良い影響を及ぼすでしょう。
 具体的には、報道の通り埋蔵量を1000億バレルと想定すると、
1リットル40円
1バレル159リットル=6,400円
1000億バレル640兆円!!!
 日本の国家予算は約80兆円。
 国民全員が税金を 1円も払わなくても、8年暮らしていけます


しかし、 『アカが書いて、893が売って、バカが読む』 と言われている売国アカヒ新聞では、左のような図を載せて、盛んに東シナ海ガス油田なんぞ、 『チッチェ~ チッチェ~』 と声を張り上げています。


外務省HP
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/higashi_shina/tachiba.html
東シナ海における資源開発に関する

   我が国の法的立場
平成18年11月

1.日中双方は、国連海洋法条約の関連規定に基づき、領海基線から200海里までの排他的経済水域及び大陸棚の権原を有している。 東シナ海をはさんで向かい合っている日中それぞれの領海基線の間の距離は400海里未満であるので、双方の200海里までの排他的経済水域及び大陸棚が重なり合う部分について、日中間の合意により境界を画定する必要がある。 国連海洋法条約の関連規定及び国際判例に照らせば、このような水域において境界を画定するに当たっては、中間線を基に境界を画定することが衡平な解決となるとされている。
( 注: 1海里=1.852キロメートル、200海里=370.4キロメートル )
2.(1)これに対し、中国側は、東シナ海における境界画定について、大陸棚の自然延長、大陸と島の対比などの東シナ海の特性を踏まえて行うべきであるとしており、中間線による境界画定は認められないとした上で、中国側が想定する具体的な境界線を示すことなく、大陸棚について沖縄トラフまで自然延長している旨主張している。
 (2)他方、自然延長論は、1960年代に、隣り合う国の大陸棚の境界画定に関する判例で用いられる等、過去の国際法においてとられていた考え方である。 1982年に採択された国連海洋法条約の関連規定とその後の国際判例に基づけば、向かい合う国同士の間の距離が400海里未満の水域において境界を画定するに当たっては、自然延長論が認められる余地はなく、また、沖縄トラフ( 海底の溝 )のような海底地形に法的な意味はない。 したがって、大陸棚を沖縄トラフまで主張できるとの考えは、現在の国際法に照らせば根拠に欠ける。
3.このような前提に立ってこれまで、我が国は、境界が未画定の海域では少なくとも中間線から日本側の水域において我が国が主権的権利及び管轄権を行使できることは当然との立場をとってきた。 これは中間線以遠の権原を放棄したということでは全くなく、あくまでも境界が画定されるまでの間はとりあえず中間線までの水域で主権的権利及び管轄権を行使するということである。 したがって、東シナ海における日中間の境界画定がなされておらず、かつ、中国側が我が国の中間線にかかる主張を一切認めていない状況では、我が国が我が国の領海基線から200海里までの排他的経済水域及び大陸棚の権原を有しているとの事実に何ら変わりはない。



だれが悪い?日本はどうすれば?

■ 悪いのは第一に中国です。

 この中国のガス田計画は去年10月に決定しました。 日本の経済産業省等は日中中間線の規定が先だ、などとそれに抗議してきました。 しかしこれを無視し続け今回に至ります。 日本は日中中間線を先に規定しようという目的と、へたな採掘は中国を刺激するという配慮からこの問題をなるべくさけてきましたが、その日本を無視した態度をとるのが今の中国です。
 この前提のもと日本がとり得る方法は以下の通りです。
1.日本も採掘を開始する。
 おそらく、最も良い方法と思われます。 なぜやらないかというと、外務省が 「 中間線の決着ついていないから中国が怒ると怖いし 」 と情けない及び腰になり、日本の企業に試掘の許可を出していないから。
 実は何年も前から、日本の企業は試掘の許可を政府に求めている。 企業の意気込みは高い。
 さらには、今回中国は自らが指定する境界線( 沖縄トラフ )で採掘しているのではなくて、日本の主張す境界線で採掘をしている。
 今急いで日本が境界線付近で採掘を開始すれば、 「 既成事実 」 を先に作れるのは日本であり、今回の事件は実は日本を有利するチャンスでもある。
2.海洋法裁判所に持ち込み、国際的に中間線を確定してもらう。
 良い考えにも見えますが、日本に不利になる可能性があります。 なぜなら、海岸線の長さや人口割合が 重視される平衡原則が適用され、日本のEEZが狭まる可能性があるためです。
 ただ、少しくらいEEZが狭くなっても、国際的に問題を解決させて、早く日本もガス田、油田開発に着手しないと、気づいた頃には中国に全て盗られていたということになりかねないという意見もあります。
3.海域問題、領土問題は棚上げして、中国と協力して仲良くやる。
 日本政府が好きそうな問題棚上げです。 中国政府は拒否する可能性が高いと思わなくもないですが、日本政府が最大限がんばっても、この程度しかできないかも知れません。


■ 興味をもたなかった国民も悪い。

 1968年国連の調査で東シナ海一体に広大な石油資源があるかもしれないという調査発表がされました。 しかし国民は関心をもたず資源開発の政策が選挙の争点になることもありませんでした。 そこに中国がつけ入って現在開発をすすめているという状況はある意味国民自身が招いたこととも言ええます。
 1968年代、70年代と比べ現在の中国のエネルギー需要は経済発展に伴い高まっています。 中国もなんとかエネルギーを確保しようと必至です。
 需要があるのは、エネルギーの99%を海外にたよっている日本も同じです。
 争いに負けぬよう今度は国民がこの問題に興味をもち政治家、官僚、マスコミに積極的に意見を述べ選挙の争点になるくらいでなければなりません。

何が起こってるの? 何が重大なの?

  「 日本は資源に乏しい国だから資源を輸入に頼らざるを得ない 」 という考えをほとんどの日本人がもっていると思います。 しかしそれは違うということをほとんどの日本人は知りません。

 東シナ海の日本領海において大量の資源( 原油1000億バレル以上、天然ガス2000億m3 )が眠っていることが判明しています。 これさえ 採掘できれば日本は資源大国になれます年金問題も解決できますなのに政治家や官僚そしてマスコミすらこのことに消極的です

 重大なのはこの資源が中国にとられてしまうかもしれないということです
 この資源が眠っている地域は日本と中国の中間地点付近にあるのですが、5/28間、中国が天然ガスを採掘する施設建設を進めているという報道がされました。 ( 大手マスコミでは報道なし。 大手マスコミ読売、産経新聞が日本政府の動きによってやっと報道したのは6月8日 )

 中国名で 「 春暁ガス田 」 とよばれるこのガス田が問題なのは日中中間線ぎりぎりの海域で建造がすすんでいるため日本領海に眠る資源をもうばわれてしまう可能性が高いという点です。
 ( 図解すると左図のようになります )

 中国が勝手に採掘することは盗掘にあたる行為です。 それを知りながら中国はわざと日本との境界ギリギリに採掘場所を建設しました。 「 日本に眠る資源は中国がいただく 」 という既成事実を作った上で日本側の正統な権利までを根こそぎ奪うつもりなのは明らかです。
 先に政治家、官僚、マスコミが採掘に消極的だ、と言いましたが、その理由は1つに日中中間線ギリギリだから中国を刺激したくないという配慮があります。 しかし中国はそんなのおかまいなしに現実に日本の物を奪おうとしています。

 要するに今我々国民が 「政府は中国に対抗して採掘せよ」 「この問題解決をさぼってきた官僚をクビにせよ!」 「中国に媚びるな!話し合いより、採掘だ!」 等、政府に強く抗議しなければなりません。 中国は 「春暁」 以外にも 「天外天」 「断橋」 「残雪」 の計4つのガス田が採掘準備中で6月18日には 「天外天」 の採掘が始まりました。 今の状況がつづくと中国は今よりたくさんのガス田・油田を建設し、日本の資源を我々の子、孫の代まで搾取しつづけるということです。
 この問題を深く知り、考え、日本の国益を積極的に主張しましょう政府、官僚に責任を問いただしましょう問題解決に動いてる議員を応援しましょう
 もはや中国に 「配慮」 することは無意味なのです。


■ 詳細な経緯の説明

中国

東シナ海日中境界海域にガス採掘施設を建設

 東シナ海で調査活動を続けてきた中国が、日中中間線ぎりぎりの中国側海域で、天然ガスを採掘するための施設建設に着手したことが27日、航空機からの本紙調査で確認された。 資源が日本側にまたがれば埋蔵割合に応じて配分を中国側に求めることができるが、日本側に具体的な資料はなく、中国側が独占する可能性が大きい。 採掘には米国と英国・オランダの石油企業が一社ずつ加わっており、日中間の新たな懸案に発展する恐れがある。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20040528/mng_____kei_____004.shtml

   この記事が、5/28、中日新聞ら一部の新聞で取り上げられる。  ( 画像URL:http://www2.jp/higashishinakai/aos036.jpg

 今回中国が作ったのは 「春暁ガス田」。 中国は、日中国境は図で言う緑の線 「沖縄トラフ」 だと主張しており、図でいう赤い線 「日中中間線」 を認めていない。 …… がとても気にしている。
 今回はわざとこのギリギリラインに建設して日本の対応を伺っている。 気にしていないなら、中国側主張のラインに基づき、もっと日本側に建設した方が効率がいいのだから。
 もしこれで日本が何の対応もしなかったら、次の中国の建設はかならずこのラインを超えてくる
 今後のこの領域の利権は、まさに今の日本の対応に掛かっている
 この一連の事件について 各大手メディアは不可解な沈黙
 (※)事件発生10日後にやっと読売、産経、日経、毎日新聞に取り上げあられる。





中国 東シナ海資源開発を加速

  尖閣周辺調査、日本に通報せず

【北京=野口東秀】 中国の温家宝首相は東シナ海の海底資源を念頭にした石油・天然ガス開発の加速を強く指示した。 国営新華社通信の週刊誌 「 瞭望東方週刊 」( 最新号 )など中国内メディアも相次いで 「 中国の海洋国土( 海域 )は半分( 日本側海域など )がまだ調査が済んでいない 」 とする刺激的な特集記事を掲載している。 東シナ海で日本と係争中の 「 中間線問題 」 について、中国は資源の探査・開発で一歩も譲らない姿勢だ。

 温首相は25日、石油・天然ガスの戦略資源研究会議を主催、 「 石油・天然ガスは重要な戦略資源だ。 中国内の資源探査・開発を強化すべきである 」 と指示した。

 温首相の指示に呼応するように同日から27日にかけ、尖閣諸島・魚釣島周辺の日本の排他的経済水域( EEZ )内で、中国の海洋測量艦 「 東測226 」 が活動しているのを海上自衛隊が確認している。 大陸棚の調査と同時に、自国の領土・領海に行くのに日本への通報は必要ないとの考えを行動で示したものだ。

 外交専門誌 「 世界知識 」( 最新号 )は 「 釣魚島( 尖閣諸島 )周辺にはイラクの埋蔵量に匹敵する1,095億トンの石油が眠っている。 東シナ海の開発は必ず行うべきだ 」 との記事を掲載している。

 さらに、 「 瞭望東方週刊 」 の特集記事では、海洋調査をしてこなかった日本には中国と交渉する“資格”がないと指摘。 「 日本側は関係省庁間で意見統一されておらず、『 鶏が先か、卵が先か 』 の論争をしている。 日本外務省は両国の海洋境界を策定していない 」 とあざけるような論調だ。

 一方、中国側はこれまでの海底調査で20年間分の需要を賄う( コバルトなどの )鉱物資源を確認したとしている。

 日本と真っ向から意見が食い違う大陸棚の境界問題は、海底資源の採掘権利を得るために、地形や地質などから領土に続く大陸棚であることを2009年までに証明しなくてはならない。

 これに対し、 「 国連海洋法条約では2,500メートルの深さが大陸棚の基準となるが、沖縄トラフは2,940メートルある 」( 瞭望東方週刊 )と主張。 中国大陸から南西諸島西岸の沖縄トラフまでは一つの大陸棚で、中国は東シナ海大陸棚全海域に対する主導的権利をもつと主張している。
FujiSankei Business i.( 2004/06/29 )

乗ってはならぬ
  中国の共同開発提案
    狙いは明白な東シナ海の資源独占
≪ 責任擦り合う通産と外務 ≫

 去る5月下旬から中国が、東シナ海の 「 日中中間線 」 の日本側海域にごく近い大陸棚で、石油ガス田の開発に着手したとのニュースは、わが国政府にようやく東シナ海の石油開発に関心を向けさせたようである。 「 ようやく 」 と書いた意味は、筆者は80年代初頭から中国が東シナ海の真ん中で石油資源の開発を行っており、90年代に入ると、いくつかの地点で具体化し始めていることに注意を喚起し、本欄でも機会あるたびに紹介してきたにもかかわらず、日本政府は何の有効な措置を講じてこなかったからである。

 5月28日の自民党 「 海洋権益に関するワーキングチーム 」 の会合で、ある議員から 「 10年前から中国が調査しているのに、日本政府はなぜやらなかったのか 」 と外務、防衛、資源エネルギーなどの各省庁の担当官に厳しい叱責( しつせき )があった。 これに対して各省庁の説明は、 「 ( 外務省が )中間線を画定させないと試掘できない 」( 資源エネルギー庁 )、 「 中国側に抗議しようにも根拠となる( 資源エネルギー庁の )資料がない 」( 外務省 )と責任の擦り合いであったという。

 こうした責任の擦り合いは実は30年以上前からあった。 60年代末に東シナ海の大陸棚に石油資源が埋蔵されているとの国連ECAFE( アジア極東経済委員会、ESCAP=アジア太平洋経済社会委員会の前身 )の報告が公表されたとき、わが国の企業4社が日本側海域に鉱区を設定して先願権を獲得し、資源探査を通産省( 当時 )に申請したが、同省は微妙な政治問題があるとの理由で外務省にゲタを預けると、外務省中国課はこれは通産省の管轄事項であると送り返す。 結局たらい回しにされて、うやむやになってしまう。 以来こうした状態が続いてきたのである。

≪ 中間線に採掘井集中の訳 ≫

 中国の開発は春暁、天外天のガス油田に採掘井の土台が据え付けられたのに続いて、天外天の採掘井に接近して、最近60メートル×30メートルのプラットホームの土台が据え付けられた。 これは春暁と天外天の採掘井、さらにこれから設置される残雪と断橋の2カ所のガス油田の採掘井などを含めて、春暁ガス油田群で採掘された原油とガスの水処理、原油とガスの分離などを行い、さらにそれらを海底パイプラインで大陸沿岸地区( 多分浙江省寧波とみられる )に輸送する作業などを行う施設であり、居住施設やヘリポートも設けられる。 こうした施設が数年のうちに、日中中間線の日本側海域の間近に林立することになる。

 これらの施設が日本側の大陸棚に近い海域に設置されているところから、同じ地質構造に属している日本側の鉱区の原油・ガスがストローのように吸い上げられる恐れがある。 鉱区が複数の企業あるいは国家に跨がっている場合には、構造の大きさと埋蔵量に基づいて比例案分することになっている。

 そこで先日、中国の青島で開催された 「 アジア協力対話 」 外相会議の際行われた李肇星外交部長( 外相 )との会談で、川口外務大臣が中国側の鉱区に関するデータの早期提出を求めたのに対して、李外交部長は共同開発を提案した。 それがどのようなものであるか明確でないが、中間線の日本側海域での共同開発である可能性が高い。

 もしそうであるならば、日本としては自国の主権的権利を有する大陸棚での中国との共同開発を受け入れることはできない。 だがもし日本側がこれを拒否したならば、中間線を認めない中国は日本側海域での独自の開発を進めることになろう。

 中国側はこれまでにわが国政府の停止要求を無視して、大陸棚の調査を実施し、さらにわが国が提案した事前に通報して日本政府の許可を得る制度により、堂々と日本側の海域で調査活動を行い、大陸棚の資源に関して日本よりはるかに多くの情報を得ている。 そうなると日本が権利をもっている大陸棚はすべて中国のものになってしまう。

≪ 経済摩擦で済まぬ覚悟も ≫

 日本は中間線の立場に立って開発を進めるのが正しい。 現実に経済産業省は、わが国も日本側海域で資源探査を実施することを明らかにしている。 だがその場合、中国は自国の海域であるとして、調査の停止を求めてくるであろうし、実力で調査を妨害することもありうる。 その場合、海上保安庁の巡視船では十分でなく、海上自衛隊の艦艇が出動することもありうる。 日本政府にはそれだけの決断がなければならない。 日本政府は東シナ海で進行している中国との摩擦を単なる石油ガス開発の問題と見てはならない。
杏林大学教授・平松茂雄( 2004/06/30 産経新聞朝刊 )

中国の東シナ海ガス田開発
  日本、地質調査へ 来月7日から

 政府は29日、東シナ海上の排他的経済水域( EEZ )の境界として日本が主張する 「 日中中間線」近くの日本側海域で、7月7日から約3カ月間かけて海底の地質調査を実施する方針を明らかにした。
 地下の地質構造を立体的に把握できる三次元地震探査を行い、天然ガスや石油層の存在を本格的に調べる。

 調査対象は中間線沿いに幅30キロ、北緯28度から30度まで200キロ余りの範囲。 中間線から中国側海域に約4キロの 「 春暁ガス田 」 近辺など、日本側海域にも資源が広がっている可能性が高い海域で行う。 調査は約30億円をかけ、独立法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構に委託する。

 中川昭一経済産業相は同日の記者会見で 「 データ要請から一カ月近くたっても中国側から満足な回答がない 」 と調査開始の理由を説明。 調査結果や中国側の対応次第で試掘に進む可能性も示した。

 一方、21日の日中外相会談で中国側が提案したガス田の共同開発については 「 中国側( の施設工事 )は着々と進んでおり、まったく考えていない 」 と強く否定した。

 日本政府内には、採掘を黙認し、日本側海域の資源が侵食されることになれば 「 中間線を超える中国の活動が既成事実化する 」 との懸念がある。 今回の地質調査は、権益確保に関する日本の姿勢を明確にすることも狙いの一つだ。 調査の実施は29日までに中国側に伝えた。
( 2004/06/30 産経新聞朝刊 )

中国、東シナ海の海洋調査けん制
  日本に厳重申し入れ

 中国外務省の章啓月副報道局長は30日、日本が中国に対抗し近く東シナ海の日中中間線付近の日本側海域へ調査船を派遣する方針を表明したことについて 「 外交ルートを通じ厳重な申し入れをした 」 との談話を発表、日本側をけん制した。

 談話は 「 事態を複雑化させるいかなる行動もとるべきでない 」 と指摘、同問題での日中間の摩擦がさらに拡大する可能性が強まってきた。

 副報道局長は日中間の話し合いによる解決を主張する一方、 「 中国の利益 」 を損なわないよう強く要求。 北京の日本大使館によると、中国の沈国放外務次官補が同日、阿南惟茂大使に 「 強い関心 」 を表明したという。

 同大使館によると、阿南大使は 「 日中政府間の信頼関係が重要 」 とした上で、川口順子外相や中川昭一経済産業相らが要請している中国側の試掘データなどの情報を速やかに日本側に提供するようあらためて求めた。

 日中中間線付近の中国側海域では、中国の企業連合が天然ガスの採掘施設の建設を始めたことが分かり、日本政府が抗議。 中川経産相が29日、試掘を視野に調査船を7月早々にも出す考えを明らかにしていた。
( 2004/06/30 21:47 共同 )


支那の動きを気にしていたら、いつの間にかに朝鮮が動きだしました。
東シナ海資源開発:
  中国に後れを取る韓国

推定埋蔵量は韓国が1年間に輸入する量の211倍
中国、2000年代に入って原油やガスの本格的な採掘を開始
韓国の大陸棚と重なり、共同開発可能か

 中国が2000年代に入ってから東シナ海で原油やガスの採掘を本格的に開始し、長さ1200キロの海上パイプラインを通じて上海にまで運び込んでいる。 この海域の海底の推定原油埋蔵量は中国マスコミの推定で250億トン。 問題は、この海域が韓国の排他的経済水域である大陸棚の南端と重なっているという点だ。 そのため韓国の大陸棚専門家は、 「 中国政府との外交交渉でこの海域の資源を両国が共同で開発できるようにすべきだ 」 と主張している。 日本はすでに3年以上前から中国と交渉を行っている。 韓国政府だけが資源開発でここ数年手をこまねいているということだ。 資源外交を強調する李明博( イ・ミョンバク )政府が、この問題にどのように取り組むのか今後の動きが注目されている。

◆ 推定埋蔵量、韓国の年間輸入量の211倍

 中国が原油やガスを採掘している東シナ海は、平湖、春暁、天外天一帯の海域だ。 平湖は1994年から、春暁と天外天は2005年、2006年からそれぞれ生産に入った。 この海域は緯度上では北緯28度から30度、東経124度から126度の間に集まっている。 済州島からわずか450~540キロの地点にあり、東シナ海盆地とも呼ばれている。

 この海域一帯の推定埋蔵量250億トンをバレルに換算すると、1833億バレル。 昨年1年間に韓国が輸入した原油8億7000万バレルの211倍に当たる量だ。 また、韓国が確保した採掘可能な埋蔵量22億5000万バレルの81倍を超える規模だ。 推定埋蔵量はイラク全体の埋蔵量1150億バレルよりもはるかに多い。

◆ 大陸棚専門家 「大陸棚の範囲を確定せよ」

 東シナ海一帯は韓国の大陸棚南端よりも南に位置している。 国際的にその国の排他的経済水域として認められている200カイリの大陸棚の外に位置していることから、韓国の排他的経済水域ではない。 しかし国際海洋法裁判所の朴椿浩( パク・チュンホ )裁判官は、 「 現在中国が資源開発を行っている海域の多くは韓国の大陸棚の延長線上にあるため、国連に大陸棚拡張境界区画の確定文書を提出すれば、韓国の排他的経済水域として認められる可能性もある 」 と述べた。

 海洋法学者たちは 「 韓国の主張が国連に受け入れられた場合、現在200カイリとなっている大陸棚の境界は350カイリにまで拡張できる 」 と述べた。 こうなれば中国側の東シナ海の一部が韓国の排他的経済水域となる。 もちろん国連の審査は非常に厳格だ。 同じような内容の文書を提出したロシアは国連の審査で棄却され、ブラジルは資料の一部が不十分との判定を受けた。 しかしアイルランドのように審査を通過した事例もある。 フランス、ニュージーランド、ノルウェーなどは現在審査が進められており、結果が注目されている。

◆ 重い腰を上げた韓国

 外務部は昨年11月に第2次官を委員長とする大陸棚文書提出対策委員会を組織した。 現在中国が資源開発を行っている東シナ海一帯について、韓国政府が共同開発権を主張するためにはまずこの海域の一部が韓国の排他的経済水域に属するということを立証しなければならない。 しかし多くの困難も予想される。 まず利害当事国である中国と日本が反対の意見を提出する可能性が高い。 外務部は 「 このような問題( 中国と日本の反対 )を解決するために、海洋地質や国際法の専門家で構成された民間の諮問会議を運営している 」 と述べた。

■ 大陸棚の自然延長

 大陸棚は陸地の地質や構造的な特徴が海底にまで続く大陸の境界であり、国際海洋法上の大陸棚は200カイリまでと定められている。 しかし陸地から海に突き出す地層構造が200カイリの地点で途切れずにさらに続いている場合、つまり200カイリの領域内の地層と外側の地層が同じ場合には、200カイリを超えた地域も広義の大陸棚として認められることもある。

 大陸棚が200カイリの外に続いている場合、最大で150カイリまで排他的経済水域を延長させることができる。 大陸棚の境界から内側は当事国の排他的資源開発の権利が認められる。 大陸棚の境界を設定するには、海底の地形や地質調査の資料を国連傘下の大陸棚確定委員会に提出し、承認を受けなければならない。 しかし大陸棚の境界が具体的な効力を持つためには、周辺当事国との合意により決定しなければならない。

■ 東シナ海大陸棚

 東シナ海とは一般的に上海から済州島および台湾の間に位置する海洋地域だ。 今も黄河や揚子江が大量の土砂を運び込んでいる。 海底には長い間積み上げられた厚い堆積物が存在し、ガスなどの海底資源開発が行われている。 中国の場合、渤海湾盆地や南シナ海などすでに自国の大陸棚地域で大量のガスや原油を発見しており、そのため東シナ海地域を次世代の資源が存在する可能性の高い地域と考えている。 この海域ではすでに平湖および春暁のガス田で天然ガスの採掘が行われていることが確認されている。
朝鮮日報 / 朴淳旭( パク・スンウク )記者 2008/03/23 17:10:48

東シナ海資源開発:
  日本は3年前から中国と交渉中

胡錦濤主席訪日の際、具体的な合意の可能性も

 中国と日本は東シナ海一帯の資源開発問題について、3年間にわたり銃声のない戦争を続けている。 中国は資源開発を外部に知られないよう軍事作戦に見せかけて長い間続けており、日本は3年前から正式な外交ルートを通じて、中国とこの海域での共同資源開発問題を協議してきた。

 3年前から外務省局長級の実務協議として行われてきた両国の交渉は、昨年12月に日本の福田首相が中国を訪問し、改めて注目を集めるようになった。 福田首相は中国の温家宝首相に会い、 「 東シナ海問題においては中日両国の利益に合致するよう最善の努力を行う 」 という原則的な合意に至った。 とりわけ中国は胡錦濤国家主席が4月か5月に日本を訪問する予定であることから、このとき両国の首脳が東シナ海の資源開発問題で具体的な合意に至るとの見方もある。 もし両国が東シナ海での共同資源開発で電撃的な合意に至った場合、韓国政府が後から参入できる可能性は非常に小さくなるとみられている。

 しかし、中日両国が共同開発に合意するのは簡単ではないとの見方もある。 両国の主張の隔たりがあまりにも大きいからだ。

 中国は、 「 現在開発が行われている海域は中国が排他的管轄権を持つべき 」 との立場である一方、日本は 「 すでに中国が開発を行っている海域を含めて共同で開発しよう 」 と訴えているからだ。 このような見解の相違で2月に行われた実務協議は決裂したといわれており、胡錦濤主席の日本訪問が東シナ海での資源開発問題でのヤマとなるかは今のところはっきりしない。

 韓国の専門家たちは、 「 中日両国が共同開発に合意する前に、韓国が先に“3カ国の共同開発”を主張すべきだ 」 と訴えている。

 同専門家たちは、李明博( イ・ミョンバク )大統領が中国と日本を訪問する際、東シナ海での共同資源開発案を正式な議題とすべきと主張している。
朝鮮日報 / 任敏赫( イム・ミンヒョク )記者 2008/03/23 17:11:01


“主権侵害”長年の無策つけ
  既得権の壁 崩せず
    日中ガス田共同開発合意
産経新聞( 2008.6.19 )
■東シナ海ガス田開発をめぐる日中両国の動き
平成15年 8月   中国と欧米の石油会社がガス田 「 白樺 」 の共同開発契約締結
平成16年 4月 22日 海洋調査船活動に関する日中協議で日本側は中国に国連海洋法条約順守を要求
  6月   中国による日中中間線近くのガス田開発着手が発覚。 日本が抗議
    21日 中国側が中国・青島での日中外相会談で共同開発を提案
  7月 7日 日本側が日中中間線付近で独白調査を開始。 中国外務省が抗議
  9月 29日 欧米の石油会社が開発撤退を発表
  10月 25日 北京で初昭日中局長級協議。 中国は試掘データの提供に応ぜず
平成17年 4月 1日 経済産業省が白樺や 「 楠 」、 「 翌檜 」 の地質構造が中国側と日本側で連続しているとの調査結果発表
  7月 14日 日本政府が帝国石油に天然ガス田の試掘権を許可
平成19年 4月 11日 安倍晋三首相( 当時 )と温家宝首相が共同開発を 「 境界画定までの暫定的枠組み 」 と確認
  12月 28日 福田康夫首相と胡錦濤国家主席が北京で 「 国際法にのっとり、早期解決 」 で合意
平成20年 2月 22~
23日
北京で初の日中次官級協議
  5月 7日 福田首相が胡主席と東京での首脳会談後の記者会見で 「 解決のめどが立った 」 と表明
  6月 18日 日中両国が合意表明
朝日新聞( 2008.6.19 )
■東シナ海ガス田をめぐる動き( 肩書は当時 )
2003年 8月 白樺( 中国名・春暁 )ガス田の開発に中国が着手
2004年 10月 ガス田開発をめぐる初の日中局長級協議。 07年11月までに11回開催
2005年 7月 経済産業省、帝国石油に試掘権を許可。 中国は抗議
2006年 2月 二階経産相訪中。白樺ガス田を共同開発する日本側の提案を中国側が拒否
2007年 4月 温家宝首相来日。安倍首相との首脳会談で同年秋までに共同開発の具体策を練ることで一致
  12月 福田首相訪中。 「 積極的な進展が得られた 」とし、08年春の胡錦濤主席来日までの解決を図ることで一致
2008年 5月 胡主席来日、福田首相と会談。「 大きな進展あった 」( 福田首相 )
※ 産経新聞では 主語が“日本”だが、朝日新聞での主語は“中国”。


ガス田 日中合意
 このどこが 「大局的な判断」 か?!

 日中両国間の懸案であった東シナ海ガス田の問題が一応の合意に達した。 「 双方に利益をもたらす互恵的な内容になった 」 と日本政府は自賛し、 新聞各紙も概ね今回の合意を高く評価する論評に終始した。
とりわけ朝日は、今回の合意を 「 大局的な判断 」 とし、 「 原則での対立は横に置いて、大局で手を結ぶ。 そんな現実的な知恵をほかの懸案でも働かせてもらいたい 」 と手放しでもち上げた。

 しかし、本当にそうなのだろうか。 今までの中国の傍若無人な主張や行動から見れば、たしかに今回の合意は中国側が一歩引いたようにも見える。
しかし、それは無法な乱暴者が少し大人しくなっただけで、決して真人間になった、というようなことを意味しないのではないか。
その意味で、もう少し距離を置いた冷静な立場から、この合意の意味するものを考えてみたいと思う。

 合意の内容は二点より成り立つ。 既に稼働段階に入ったといわれる白樺ガス田への日本の資本参加と、翌檜ガス田の南の区域における共同開発だ。 まず前者から見てみよう。

 白樺は日中中間線の中国側海域にあるガス田だが、その海底の地質構造は日本側につながっており、中国側からストローで吸い上げられるように日本側の資源が取られてしまう、と日本側が異議を申し立てていたガス田である。
これに対し、ガス田は完全に中国の主権内にあるが、中国の法律に基づき、その開発に外国が資本参加するといった例は他にもあり、それを今回は日本に対して認める、との立場を中国側は示した。
とはいえ、これは 「 共同開発 」 ではないし、それとともに同じ構造にあるとして日本側がクレームを付けていた楠ガス田については、そもそも初めから対象とはされなかった。 このどこが 「 勝ち取った 」 ( 高村外相 )ということになるのだろうか。

 一方、後者の翌檜の南地域については、日本が主張する中間線をまたぐ区域で 「 共同開発 」 が合意されたのだから、これまで中間線論を一切認めてこなかった中国としては 「 一歩譲ったのではないか 」 とする見方が日本では有力だ。
しかし、これについても中国政府は、 「 日本側の主張するいわゆる『 中間線 』 は認めないし、中日間には『 中間線 』 確定の問題も存在しない 」 と武大偉外交副部長がはっきり明言もしている。
ということは、中国側からすれば、これはやはり中国の主権内で、ただ 「 共同開発 」 することだけを認めた、という以上の何物でもない筈だ。

  「 共同開発 」 という言葉には何か曰くありげな意味がありそうにも見えるが、これは白樺と違い、最初から開発に両国で着手するわけであるから 「 共同 」 としただけ、と率直に解するのが正しいと思われる。
つまり、いずれこれは話が進むに従いはっきりしてくることだと思うが、いざ開発に着手するとなると、中国側は白樺と同様、あくまでも中国の主権に属する区域を、中国の法律に従って開発するのだ・・・といい出してくる可能性が高い。
今回の合意を評価する人々は、そこまで読んだ上でそれをいっているのだろうか。

 今回の合意では主権問題は棚上げされたとされ、それは大人の知恵だといった論評も各紙で目立った。
しかし、どちらが何を棚上げしたのかと厳密に考えれば、その内容は決してそんな結構なものではない。
日本側は中間線より日本側の海域に対する主張を棚上げしてしまったのに対し、中国側は中間線より沖縄トラフにまで至る、本来は日本のものである海域への主張を棚上げしただけ、との実態が浮かび上がってくるからだ。 棚上げは棚上げでも、日本側はそれこそ本質的な主権に対する主張を棚上げしてしまったのに対し、中国側はもともと無理筋の主張を今回は引っ込め、棚上げしてみせたに過ぎないということである。

 これが言い過ぎと思うのなら、日本は日本側の海域を実際に掘ってみたらどうだろうか。 中国はやはり 「そうなったら戦争だ。 軍艦を出す!」 といってくるに違いない。
その時日本が、この海域は日本の主権内にあるが、あくまでも両国間の友好を重んじ、日本の法律に従い、中国側の資本参加だけは認めてやろう、といい返したらどうなるだろうか。
これでこそ交渉は対等といえるが、むろん日本側にそれだけのことをやってみせるだけの覚悟も戦略もない。

 根拠のない幻想に浮かれるのは恥ずかしい限りだといいたい。






in 1920
 





( 2009.07.14 )

日本側の中間線を認めぬ

 昨年6月19日、東シナ海ガス田開発で日中合意が成立したが、それから1年を経ているのに何の進展もないとのニュースが、各紙で報じられた。
 交渉の契機は、日本が権利を持つ東シナ海大陸棚で、中国が許可を得ることなく開発を進めていることに日本側が抗議し、共同開発を提案したことにあった。
 合意内容は、①中間線から日本側にある石油資源が 「 吸い取られる 」 危険性のある 「 春暁 」 ( 日本名 「 白樺 」 )について 「 完全に中国の主権の範囲内にあり、共同開発とは無関係 」 との中国側の立場を日本政府は受け入れ、 「 中国の法律に従って 」 開発に出資し、配分を受ける ② 「 龍井 」 ( 同 「 翌檜 」 )の南側海域で、中間線を跨ぐ鉱区での共同開発は調査・試掘が実施される である。
 ところが中国は日本政府の 「 中間線 」 を認めず、 「 大陸棚自然延長 」 の立場に立って、東シナ海の大陸棚の権利を主張する。 日本と共同で開発する必要はない、日本が希望するならば参加しても良い、という立場である。
 蛇足ながら、春暁は共同開発ではなく、日本の出資である。 東シナ海の平湖ではこれまでテキサコが、天外天ではブリティツシューダッチーシェルとユノカルが交渉を進め、参入を断念している。 中国側の条件が相当に厳しいと推測され、春暁もそれ以上に厳しい条件と覚悟する必要がある。

軍事戦略と不可分の開発

 合意が成立して1ヵ月後に、春暁ガス田群( 天外天の処理施設と天外天、春暁、残雪、断橋の4ヵ所の採掘施設 )の中心である天外天で、新しい採掘用パイプを打ち込む工事が始まった。 天外天は05年に稼働しているから、採掘が進み、採掘パイプが増設されたのである。日本政府は、日中合意に違反していると何度も抗議したものの無視された経緯が半年後の本年1月、報じられた。 「 合意文書には天外天の名は書き入れられていないから、合意には拘束されない 」 というのが中国側の立場である。 またしても、日本政府の手抜かりといわざるを得ない
 来年の上海万国博覧会開催を控える中国は、日本との無用の摩擦は避けたいところだろう。 しかし春暁の採掘施設は、中国にとっては 「 日中中間線 」 を認めていないことを示すシンボルである。 手を引くことはない。 しかも天外天より中国寄りの平湖に八角亭という採掘施股が数年前に加わり、天外天も採掘パイプが増設された。 東シナ海での中国の石油開発は順調に進展しており、上海万博が終われば本格化すると推定される
 東シナ海の石油資源開発は、単なる資源開発にとどまる問題ではなく、中国の海洋戦略と不可分の関係にある。 天外天の開発が具体化するとともに、中国海軍の艦艇が周辺海域を哨戒するようになった。 中国空軍の偵察機が周辺空域ばかりか、わが国の防空識別圏に侵入するようにもなっている。
 平湖、天外天の石油施設は東シナ海のほぼ中央に位置する。 上海からこの海域を南下すると、沖縄本島と宮古島の間の海域を通って、西太平洋のわが国最南端の領土、沖ノ鳥の西に達する。 また南シナ海の海南島から真東に進んで、台湾とフィリピンの間のバシー海峡を通ると西太平洋、沖ノ鳥島近くの海域に出る。 その東南に米軍基地グアムがある。
 中国はこの海域に進出することにより、わが国の沖縄・先島諸島から台湾にいたる島嶼と周辺海域を支配下に収めることを意図している。 昨年の北京五輪を経て来年の上海万博が終了すれば、中国の戦略目標は 「 台湾の統一 」 に向けられることは間違いないだろう。

日本は周辺海域の備えを

 それに対し、わが国の東シナ海海域における防衛態勢は驚くほど貧弱である。 陸上自衛隊は那覇に一個混成団約1,900人がいるだけだ。 与那国島に陸自部隊配置が検討されているが、現在、東シナ海の多くの島々に、陸上部隊は駐屯していない。 空白はすでに次期戦闘機の機種選定段階にあるというのに、退役が迫っているF-15戦闘機を昨年秋、ようやく那覇に配備したにすぎない。 最前線であるはずの沖縄の空軍基地は最も遅れた空軍基地であった。 海上自衛隊は那覇に対潜哨戒機、勝連に掃海艇の基地があるだけだ。
 現在、防衛大綱の見直しが進んでいる。 大綱見直しには、冷戦時代の本土防衛態勢から海洋戦略への思い切った転換が必要であることを 再度、強調したい。 具体的には、着・上陸侵略への対処という時代にそぐわない陸上部隊の改編だけでなく、陸上部隊の数を大幅削減し、北海道に重点を置く部隊配備を全面的に改める。 かわりに陸上部隊を離島に配備するとともに、小規模でも海上、航空両部隊と統合作戦できる機動力のある部隊を編成することである。
 





( 2016.08.19 )




東シナ海の我が国接続海域を航行する中国公船
 元自衛官として、争いごとを誰よりも嫌う。 現役の自衛官も家族ともども同様だと思う。

 しかし、先の参院選に次いで東京都知事選で日本国民の関心が内政に集中し、続いて平和の祭典と言われるリオ・オリンピックを堪能している間に、中国は一方的に東シナ海の日中中間線や尖閣諸島周辺で日本を翻弄している。

 尖閣諸島周辺では領海侵犯を繰り返し、東シナ海上空では攻撃動作を仕かける中国の大胆不敵な行動に対し、日本は十分な対処ができていない。 先の安保法制はこうした事態に対処する最小限の法制でしかなかったが、野党などは今でも廃案を目指している。

 「廃案」 という的外れの行動は、先の法案審議が違憲論争に終始し、現実に起きている国際情勢をはじめ、尖閣諸島周辺の状況などにほとんど質疑が及ばなかったからである。

 その後の状況は安保法制の有用性に加え、自衛隊の行動を律している自衛隊法にも大きな欠陥があることが判明してきた。

尖閣諸島周辺の状況は緊迫しており、海上保安庁や自衛隊が対処している実相を検証し、また厳しい現実を国民に知らせ、法改正につなげる必要があるのではないだろうか。


政府に有難迷惑の論文

 6月28日の JBpress に織田邦男元空将が投稿した 「東シナ海で一触即発の危機、ついに中国が軍事行動 中国機のミサイル攻撃を避けようと、自衛隊機が自己防御装置作動」 が波紋を広げた。

 この論文を巡って、日本政府( 内閣官房及び防衛省 )は翌29日、スクランブル発進したことは認めたが、 「攻撃動作やミサイル攻撃を受けたというような事実はない」 と否定した。

 そのうえで、記事が 「国際社会に与える影響も大きい。 内容については個人的( 注:萩生田光一官房副長官 )には遺憾だ」 ( 「産経新聞」 平成28.6.30 )と述べ、投稿者を批判した。

 ところが、その5日後の7月4日、中国国防省が 「東シナ海を巡行する中国軍のSU-30戦闘機2機に対し、空自F-15戦闘機2機が高速で近づき、レーダーを照射。 中国軍機が対応したところ空自機はミサイルなどを撹乱する 『フレア』 を噴射して逃げた」 ( 『正論』 2016年9月 )と、発表したのである。

 同誌によると、河野克俊統合幕僚長も記者会見で 「論文は事実に基づいていない」 と否定し、また論文投稿自体を 「適切でない」 と非難したという。

 事実は1つしかないし、織田氏によると、まかり間違えば、戦闘機が格闘するドッグ・ファイトが生起しかねなかった緊迫した状況にあったようである。

 事案が起きた6月17日は参院選の告示直前であり、その後の参院選でも事案が公表されなかったこともあり、 「一触即発」 状況に誰も気づくことなく、民進党は共産党などとスクラムを組んで安保法制を 「戦争法」 と称して廃案を目指して選挙戦を闘ったのである。

 日本国民の関心は、今でもほぼ地球の裏側で開かれているリオ・オリンピックに向いている。 この時期を狙うかのように、中国海軍は連日のように公船や、大量の漁船、そして軍艦まで繰り出して尖閣諸島の接続水域入域はおろか、領海侵犯さえ繰り返している。

織田論文は、国民の惰眠に警鐘を鳴らし、蝸牛角上の争いでは済まされないことを教えている。


領海空侵犯には厳正対処が基本

 ここ数年に国際社会で起きた領海・領空侵犯等に対して、国際法等で対処したいくつかの事案を見てみよう。

艦艇の撃沈こそないが、漁船の不法滞在や違法操業などに対して、被害国が警告した後も退去しないなどから、発砲し撃沈させた事例などはある。 国際法上は問題なく、攻撃した側が批判されたこともない。

パラオは2012年3月、3日間にわたり領海にとどまっていた中国漁船を銃撃し、船員1人を射殺した。 中国は猛抗議したがパラオは一歩も引くことなく、逮捕・起訴した中国人船員25人全員に、1人1000ルの罰金を支払わせて釈放した。

2016年3月にはアルゼンチン沿岸警備隊が、南大西洋の同国の排他的経済水域で違法操業していた中国の大型漁船を見つけ停船を命ずるが、従わずに抵抗するなどしたために、警告の上で発砲し沈没させた。

 他方、領空侵犯では2014年3月23日、トルコ空軍は国境に接近するシリア空軍戦闘機Nig-29、2機に対し4度にわたり警告を発したが従わなかったため、1機が領空に侵入した時点でトルコ空軍F-16がミサイルで撃墜する。

 2015年11月24日には、イスラム国空爆に向かうロシア空軍機が領空侵犯を繰り返していたので、手続きを踏んで抗議、警告を発する。 しかし、その後も領空侵犯を繰り返したためトルコ空軍F-16 が領空侵犯したロシア空軍機Su-24を撃墜した。

いずれも国際法にのっとった対処で、国際社会ではパラオ、アルゼンチン、トルコ政府を非難する声はほとんんど聞かれなかったという。

 東シナ海の尖閣諸島周辺では、接続水域や領海、さらには上空などにおいて、海保や空自の警告を無視した中国の漁船、公船、軍艦、そして軍用機などが傍若無人の行動をとっている。

 織田氏が言うように、 「空自機は 『やられる』 まで反撃できない」 ( 『正論』 2016年9月号 )となれば、空自のパイロットも戦闘機もいくらあってもたまらないし、そもそも日本の防衛自体が成り立たないのではないだろうか。


常駐で実効支配の顕示を

 「自民党は平成24年の衆院選で、尖閣諸島への公務員常駐を公約に掲げたが、政権復帰後は放置している。自衛隊を含め有人化の検討を急ぐ必要がある」。 これは、平成28年8月8日付 「産経新聞」 の 「主張」 である。

 常駐は日本領土であることの明示であり、民主党政権が国有化した後に行われた選挙公約である。 常駐などを進めておれば、日本の主権主張も確たるものになったであろうし、中国も今日とは違った形の行動をとっていたのではないだろうか。

 しかし、日本が何もしてこなかった結果であろうが、今年6月から8月初旬にかけての中国の行動は、従来の行動からレベルアップさせたものとなっている。

 一部の中国漁民は軍事訓練を受けていることも以前から報告されていた。 そもそも、2008年に海上保安庁の巡視船に追突した中国漁船は、巡視船を破損させるほどで、今日いうところの偽装漁船であったのであろう。

 尖閣諸島周辺海域では、中国海警の公船に加え、軍艦までが遂に出動し、はては論文が暴いた戦闘機の 「攻撃動作の仕かけ」 である。

また、日中中間線の中国側ガス田では施設の建設がどんどん進んでいる。 今では16基が確認され、上部にヘリパッドやレーダーが設置された施設もあり、3基では炎が上がって採掘が始めていることも確認されている。

 ほとんど報道されてこなかったが、安保法案審議が行われていた昨年もこうした動きがみられていた。 それにもかかわらず、法案の必要性や準備された法案で対処できるかなどについての議論は一切なかった。

 いま、当時の新聞を開いてみると、安保法案を審議する衆院特別委の1コマにつけられた( 大中小の )見出しは、 「緊張感なき 『戦後最大の法案』 」 「響きわたるやじ・3割が空席 …… TVでは伝わらない実態」 「後半は睡眠・談笑」 ( 「産経新聞」 平成27年6月1日 )とある。

 同時期に共同通信社が実施した世論調査では、政権の姿勢に対して81.4%が 「十分に説明しているとは思わない」 と答えている。 野党が、成立させたくない法案のため必要性ではなく憲法論に持ち込み、審議をさせなかったと言った方が適切であろう。


事実関係の検証が不可欠

これほど由々しき事態が連日のように発生しているにもかかわらず、国民に張りつめた空気は感じられない。 何と能天気な日本であることか。

 先の安保法案審議では憲法問題に入ってしまい、政府側も法案成立を目指すあまり、東シナ海や尖閣諸島をめぐる情勢を議論しないままに終わってしまった。

 その東シナ海で、 「一触即発」 の事態が起きているわけである。 織田氏は戦闘機の特性に触れつつ、 「政府判断は中国をエスカレートさせないか」 ( 同誌 )と危惧している。

 ドッグ・ファイトや戦争に発展しない仕掛けが不可欠である。 それは国際法にのっとって行動し、国際社会を味方につける以外にない。 今回の事案では、どういう状況が発生していたかを自民党の外交防衛部会などが検証して、必要とあれば国民に実態を開示し、自衛隊法の改正などにつなげる必要があろう。

 自衛隊の行動には防衛出動や治安出動、さらには海上警備行動及び領空侵犯措置などがあるが、織田氏は領空侵犯措置以外の行動には自衛隊法で権限規定が明記されているが、領空侵犯措置にだけ権限規定の記述がないことを指摘している。

 自衛隊は軍隊でないということから、基本的に警職法に基づく行動しかとれないので 「武器の使用」 が辛うじて許されているだけである。

 そこには 「武力の行使」 を基本とする 「戦争」 の意識がないので、相手には 「臆病」 とか 「弱い」 といった誤解しか与えず、相手は 「威嚇」 などでどんどん押してくることになる。

こうした相手の行動を食い止めるためには、日本が国際法に基づく 「武力の行使」 を正々堂々ととり得る法体系で対処する以外にない。

 ともあれ、 「一触即発」 の状況がどのように起きたか、その実態、そしてパイロットが採り得る行動、法令で十分か否かなどを検証することが必要である。

 織田氏は 「実力で抵抗する侵犯機には 『武器使用を認める』 というが」、実際は法律論の世界を出ていないので現場の実情とのかい離が大きいという。 そうしたことから、過去に改正案が検討されたこともあったが、実現していないと述べる。


おわりに

 政府は平成27年4月3日、閣議で自衛隊を 「国際法上、一般的には軍隊として取り扱われる」 とする答弁書を決定している。

 広辞苑などでいう戦うための集団・組織で、陸海空軍の汎称という点からは、政府が認めるように 「軍隊」 と言われるであろう。

 しかし、実際はどこの軍隊も 「××をやってはいけない」 とネガティブリストで、やってはいけないことを示すのみであるから、想定外を繰り出す相手に対して、あらゆる手段を駆使して対処することが許される。

 ところが自衛隊だけは 「○○はやってよい」 とポジティブリストで示しているため、何が起きるか分からない状況でも往々にして対応できないことが多くなる。 「一触即発」 事案は、こうした日本の法体系に関わる問題であろう。

 PKO( 平和維持活動 )始まって以来、自衛隊は犠牲者を出していないという 「褒め言葉」 がある。 犠牲者を出していないことは確かに訓練精到な証ではある。 指揮官も部隊も 「1人も欠けることなく、任務を完遂して帰国するぞ!」 が、派遣される部隊のモットーにさえなったと聞いたことがある。

 国家としては、被害者などを出さない最善の策かもしれないが、他国軍に守ってもらい、共同訓練やレクレーションなどを相互に繰り広げた部隊としては、相手を助けられないことほど恥ずかしい名誉の喪失はない。 この不名誉は、ある程度、先の安保法制で緩和された。