尖閣衝突事件

( 2010.09.25 )



 那覇地検が今回、中国人船長を処分保留にした理由について、 「 わが国、国民への影響や、今後の日中関係を考慮した 」 と指摘しているように、この措置は、決して法に基づいた司法上の判断ではなく、むしろ中国に対する 「 政治的配慮 」 の結果であることは明らかである。

 中国の温家宝首相が21日に日本の対応を批判して船長の釈放を強く要求、 「 さらなる対抗措置をとる 」 と脅しをかけた直後に行われた決定であり、中国政府の圧力に屈した結果であることに疑う余地はない。

 そしてこのことは、中国側から見れば、単なる一地検の問題ではなく、日本国家全体が中国にひれ伏して降参したことになるのである。

 菅直人首相が24日( 日本時間 )、訪問先のニューヨークでこの件に関して、 「 今はいろんな人がいろんな努力をしている。 もう少し、それを見守る 」 と述べたことも看過できない。

 同じ日に処分保留が決まっているのだから、菅首相の言う 「 いろんな人が努力している 」 ことの結果と理解できなくもない。 もしそうだとすれば、結局、日本政府が那覇地検に何らかの圧力をかけて 「 処分保留・釈放 」 の決定を促したことにもなる。

  つまり日本政府は、 法治国家としての誇りも原則も捨てて、 日本の領土保全をないがしろにしてまで、 中国にひざまずいて降参したといえるわけである。

 平成22( 2010 )年9月24日という日は、日本にとって戦後最悪の 「国家屈辱記念日」 になるだろう。

 今回の決定は、日中関係と日本の安全保障に多大な禍根を残す。 国家の領土保全と主権にかかわる問題で日本政府があっさりと降参してしまった以上、中国共産党政権はもはや日本を独立国家として、対等な交渉相手とはみなさないはずだ。

 圧力をかければ折れてくるような相手だから、何かことがある度に中国は圧力をかけてこよう。 日本政府には自らの領土を守り抜く覚悟がまったくないことが分かってしまったので、これからは 「 領土問題 」 を提起して日本を圧迫してくるに違いない。

 そして、東シナ海における中国海軍の活動がますますエスカレートし、日本の海の安全は日増しに脅かされていくのだ。

 今回の 「非合法的」 政治決定は、日本の中国への属国化に道を開いた売国行為以外の何ものでもない