( 2013.02.18 )

 


 中国人民解放軍総参謀部に直属する教育機関で働くハッカーが、副業で Facebookの 「いいね」 販売サーヴィスを運営していたとして話題になっている。 中国起源で行われているとされるサイバー攻撃に関する調査の過程で判明したことだ。

 Zhang Changheというミステリアスなハッカーに関する興味深い話が今週表面化した。 中国起源で行われているとされる( 日本語版記事 ) 「マルウェアに感染させたゾンビコンピューターによるボットネット攻撃」 に関する調査の過程でわかってきたことだ。

 『Bloomberg Businessweek』 誌の記事やほかの記事などによると、この Zhang氏は、 「サイバー諜報」 活動を行う中国軍の組織で働いているらしい。 しかし Zhang氏は、同組織での仕事とは別に、あくどい企業がお金で 「Facebook」 の 「いいね」 や 「Twitter」 のフォロワーの数を増やしたり、その他の SNSで投票数を稼いだりできるサーヴィスを運営していたようだ。 このサイトは 「BlackHatWorld」 というフォーラムで宣伝されていた。

 Zhang氏は、いわゆる普通のソーシャルメディア・コンサルタントではなかった。 コンピューターセキュリティーに関するある学術論文の中で、同氏は自分が PLA Information Engineering University で働いていると書いていた。 PLA とは中国人民解放軍のことであり、この大学は同軍による電子諜報活動のセンターと見らている( 中国名は 「人民解放軍信息工程大学」 で、中国総参謀部の直属教育機関 )。 Facebook が相手にしているのはこのような敵なのだ。

 不正な 「いいね」 は、Facebook の洗練された広告システムを浸食する。 企業はお金を払うことで、 「いいね」 の表示を強化したり、あなたや友人の過去の 「いいね」 に基づいて、使ってもらえるかもしれないアプリを宣伝したりしている。 「いいね」 はほかに、企業がお金を出していない投稿が、あなたの新規フィードの中に挿入される頻度を決めるのにも使われている。

 フェイスブックは2012年夏、不正な 「いいね」 の取り締まりを強化すると発表した( 日本語版記事 )。 同年10月には、スパマーに悪用されるおそれのある 「いいね」 関係のバグを修正している。

 ※フェイスブックは2月15日、同社システムが高度なハッカー攻撃の標的になっていたことを明らかにした。 ニューヨークタイムズ紙なども 「中国からのサイバー攻撃」 を受けている( 日本語版記事 )。