( 2012.09.21 )

 

 米アップルのスマートフォン( 高機能携帯電話 ) 「 iPhone5 」 の注文受け付けが始まった翌日、近所の携帯電話ショップに早速、予約に行った。 店員は 「 2日間で予約は300件を超えました 」 といささか疲れた様子。

 手続きを終えて、さて帰ろうとすると、店員が 「ちょっと、お待ちください。 タダで高速無線通信ルーターがもらえるサービスがあります」。 自宅のインターネット回線と合わせたサービスで、端末代金がただになるという。
 が、機器についた商標が 「HUAWEI( ファーウエイ )」 となっているのを見て契約するのをやめた。 店員は理由がわからず、当惑しているようだった。

 たしかにファーウエイは、世界最大の通信機器メーカーで、いまや日本の次世代高速通信( LTE )用を含む携帯無線ルーターは同社製がほとんど。 主力と位置づけるKDDI( au )、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスはもちろん、NTTドコモも同社製品を扱っている。 それ以上にファーウエイは基地局など日本国内での通信網の構築も請け負っている。

 しかし、米国やインド、オーストラリアなどでは、ファーウエイの参入は政府によって制限されているのだ。 店員はともかく、電話各社が、このことを知らないわけはない。

 オーストラリアは 「 国家ブロードバンドネットワーク計画( NBN ) 」 へのファーウエイの入札を禁じたが、その理由として、同社の最高経営責任者( CEO )が人民解放軍出身であることに加え、サイバーセキュリティー上の脅威があることを上げている。

 オーストラリア政府の決定は同国の情報機関AISOの提言に基づくものだという。 AISOなど各国情報機関が指摘するのは、ファーウエイの機器を通信ネットワークに使えば、それを入り口として、中国人民解放軍もしくは中国政府に都合の良い情報収集やサイバーアタックが行われるのではないかという懸念だ。 ファーウエイはこうした指摘をすべて根拠がないものと抗議したが、オーストラリアのギラード首相は、国家安全保障上の問題だとして決定を維持し、一方で中国との経済・外交関係に変化はないと述べた。

 英国もBTがファーウエイ製品について、ソフトウエアのソースコードを含めた検証を行い、問題がないと認めたものに限って設置している。 日本のように、通信回線をファーウエイに丸投げするようなことはしていない。

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