( 2012.09.16 )


 中国陝西省西安市で15日に行われた大規模な反日デモで、西安理工大学の男子学生( 21 )が雑踏の中で踏みつけられて死亡したとの情報が16日、ミニブログ 「 微博 」 で流れた。 また、デモ参加者が破壊した日本車に乗っていた男性が重傷を負ったという情報もある。

 いずれも地元メディアは報道していないが、ネット上では理不尽な犠牲に怒りの声が上がった。
 微博で学生の死亡を告発した人物は 「 一人息子を失った両親は悲しむしかない 」 と書き込み、冷静で理性的な行動を訴えた。


日本車を運転していた中国人、デモ隊に車から引きずり降ろされボコボコにされる→麻痺が残る大怪我

《 日本語訳 》
 私の伯父さんは、昨日、午後3時半頃、西安市の中心付近で愛国者を名乗る人から攻撃を受け、今、生命の危機の陥っているところです。 医師が言うには、麻痺が残るということです。 現場には写真撮影をしていた人が沢山いるので、その時の写真を報道などに広めたら、きっと色々な人が助けてくれたり、手を貸してくれる人がいると思うので、そういった人が沢山出てきてくれることを願っています。
     ( 以下略 )

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デモに参加したあと、自分の日産車が壊れていることに気づき号泣する女性
 中国紙 「 中国青年報 」 は 「 日本製自動車の破壊は愛国行為ではない 」 と強調する記事を掲載し、中国各地で起きた反日デモで一部の参加者が暴徒化したことを批判し、国民に冷静な態度を取るよう呼び掛けた。

 記事は冒頭で、 「 釣魚島( 尖閣諸島の中国名 )に関する日本側の最近の一連の誤った態度が中国人民の感情を傷つけた 」 とデモの原因は日本側にあると主張。 そのうえで、 「 一部のデモ参加者が、中国人が所有する日本製自動車を壊すなど暴徒化したことは誠に残念だ 」 と指摘した。 「 こうした行為は写真を通じて世界中に配信されて、中国のイメージが損なわれれば、喜ぶのは日本の右翼分子だ 」 と強調した。

 中国青年報は、胡錦濤国家主席の出身母体である共産主義青年団( 共青団 )の機関紙。 共産党内で胡主席が率いるグループの対日姿勢は比較的穏健とされている。 このため同記事が、 「 日中間の国民感情がさらに悪化することを避けたい 」 とする胡主席周辺者の意向を反映している可能性もある。






  


 香港( CNNMoney ) 尖閣諸島( 中国名・釣魚島 )の領有権問題をめぐって中国で広がっている日本車の不買運動のつけは、日本の自動車メーカーだけでなく、中国の工場やディーラーにも及ぶと専門家が予想している。

 中国では9月の日本車販売が35~50%の落ち込みを記録し、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、三菱自動車、マツダの各社とも打撃を受けた。

 しかし、中国で販売される日本車と製造に使われる部品の大部分は、中国の工場で、中国の労働者が生産している。 完成した車を扱うディーラーも多くは中国人が経営し、営業担当者も中国人だ。

 香港を拠点とする投資会社のアナリスト、ジャネット・ルイス氏は 「 中国で日本ブランド車の販売が減少すれば、実際に傷つくのは中国企業だ 」 と指摘する。

 中国に与える影響の大きさを数値化するのは難しいが、販売減少の影響は事実上、中国のサプライチェーン全体に及ぶとルイス氏はみる。 中国政府が直接的、間接的に支援している大規模な自動車工場より、経営基盤の弱い民間の部品メーカーやディーラーの方が大きな痛手を被るのは必至だ。

 上海で自動車業界のコンサルティングを営むジョン・ゼン氏は、最も大きな影響を受けるのはディーラーだと予想、 「 大都市のディーラーはただでさえ苦戦している 」 「 多くの場合、既に自前で自動車を購入しており、もしそれが売れなければ、トヨタやホンダではなく、ディーラーがつけを負うことになる 」 と指摘する。

 この状況がいつまで続くかは政治状況にもよるが、 「 もしこのままの状態が続けば、中国経済のより広範な分野で痛みを被り、長期的に大きな影響が及ぶ可能性もある 」 とゼン氏は話している。