( 2012.07.19 )
尖閣問題
 使

 日本政府による沖縄県・尖閣諸島の国有化方針に対し、中国市民の91%が 「 武力行使 」 も支持すると回答していたことが19日、中台メディアの合同調査で明らかになった。 尖閣問題に 「 関心がある 」 と回答したのも中国の81%に対し、台湾は46%で、中国世論の強硬さが際立つ結果となった。

 台湾の保守系有力紙、中国時報が、中国の有力紙、環球時報との 「 初の両岸( 中台 )共同世論調査 」 として同日付で報じた。 調査は電話で16、17日に実施。 中台それぞれが計約1500人の回答を得た。

 その結果、尖閣諸島の主権問題に 「 関心がある 」 と回答したのは中国で80.8%だったのに対し、台湾では46.3%だった。 武力行使については、 「 支持 」 が中国で90.8%だったのに対し、台湾では41.2%と温度差がみられた。

 台湾は尖閣諸島への主権を主張しつつも中国とは連携しないとしてきたが、 「 中台連携 」 に関しては、中国では85.3%が支持、台湾でも51.5%と過半数が容認する考えを示した。 中台連携に関しては、南沙( 英語名スプラトリー )諸島の問題が微妙に作用した可能性もある。





( 2012.07.20 )
尖閣問題
 

 日本政府による沖縄県・尖閣諸島の国有化方針を受け、同諸島の主権を主張している中国海軍の元少将が 「 今の中国海軍は日本の海保、海自の実力に及ばない 」 と分析していることを20日、台湾各紙が報じた。 台湾の与党・中国国民党寄りの聯合報や中国時報が、中国紙、環球時報の電子版、環球網( 19日 )の報道として伝えた。

 それによると、中国海軍装備技術部長だった鄭明・元少将は、日本の海上保安庁の巡視船や海上自衛隊の護衛艦、潜水艦の性能、艦載ヘリとの連携、運用能力の高さなどを列挙した。





( 2012.09.04 )

 


 2012年9月2日、博訊網によると、尖閣諸島問題を受けて中国で高まる反日感情は中国人の愛国心の発露とみる意見もあるが、一方で 反日デモは中国政府が仕組んだものとの意見もある。

 天安門事件以来最大の政治事件といわれた薄熙来ボー・シーライ重慶市委書記の失脚とその妻・谷開来グー・カイライの英国人殺人事件。 中国共産党第18回全国代表大会を控え、社会の安定を必要としている中国政府は、尖閣問題と反日デモを使って人々の注意をそらすことを画策している。

 そもそも最大の疑念はなぜ香港の活動家が出港できたかという点だ。 彼らは毎年、尖閣行きを企てていたが、これまでは香港海上警察に阻止されてきた。 なぜか今年だけは香港海上警察は阻止しなかった。

 もう一つ、不自然な動きがあった。 上陸事件後、梁振英香港特区長官は日本領事に抗議したが、もともと香港特区長官に外交権はない。 重大な越権行為だが、中国共産党はこれをとがめることはしなかった。 梁長官は違反したのではなく、与えられた任務を忠実にこなしたということであろう。

 デモは多数の都市にひろがり、中国人の反日感情には火が着いた。 中国共産党のもくろみは成功したかに見えるが、それだけではない。 いくつかの都市では日本だけではなく、中国政府を批判するスローガンも確認されている。 ある研究者はデモそのものは中国政府が仕掛けたものであったにせよ、デモの実態からは、多くの中国人が政府に不満をもっていることがうかがえると評している。





( 2012.09.05 )

  



記者会見する中国外務省の洪磊副報道局長
 中国外務省の洪磊報道官は5日の定例記者会見で、日本政府が沖縄・尖閣諸島( 中国名・釣魚島 )の地権者と売買契約を締結することについて、 「 中国は現在、事態を注視しており、国家の領土主権を守るために必要な措置を取る 」 と対抗措置を示唆し、対日強硬姿勢を印象付けた。

 洪報道官は 「 日本は甲午戦争( 日清戦争 )のさなかに主権を要求し、違法な手段で盗み取った 」 などと独自の歴史認識を展開。 国営新華社通信も 「 強盗 」 と表現した。 洪報道官はさらに、 「 国有化を進めることで中国の民族感情を害した。 日本は両国関係をどこに向かわせようとしているのか? 」 と全ての責任を日本に押し付けた。

 丹羽宇一郎駐中国大使の公用車襲撃事件で、中国当局は日本国旗を奪った男2人を5日間の行政拘留処分にして早期終結させた。 軽い処分は、男らを英雄視する国内世論にも配慮したとみられる一方、日中関係のさらなる悪化を避けるため、事態の沈静化をはかったともされている。

 しかし、日本政府による売買契約の話が流れると、インターネット上では、 「 中国政府よ、本州、四国、九州、北海道、沖縄を競売にかけよ 」 「 釣魚島を血に染めろ 」 といった意見が殺到。 「 戦争しないことは弱気を意味しない 」 と冷静な対応を求める意見が批判を浴びるなど、ゆがんだ愛国主義は制御が効かなくなりつつある。

 共産党指導部の交代を間近に控え、当局は国内の安定を最優先させている。 そのためには、これまで以上に対日強硬姿勢を装う必要が出てきた。 「 行動 」 を求める声が高まってくることも予想される。 尖閣問題の長期化により、中国の対日政策は負の連鎖に陥っている。





( 2012.09.14 )

  


 中国人民解放軍の現役少将を含む将校10人が中国紙上で意見表明し、沖縄県・尖閣諸島周辺海域への海洋監視船派遣を日本政府による国有化に対する対抗措置の 「 第2段階 」 と位置づけ、武力行使を意味する 「 第3段階 」 も辞さない姿勢を示した。

 将校の意見を掲載したのは13日付の国際情報紙、環球時報。 尖閣諸島の軍事演習区化を提案するなど、タカ派で知られる羅援少将は 「 武力解決の機は熟していない 」 としつつも、 「 戦略的力量が十分に積み重ねられるのを待ち、最終的に島を奪う 」 と訴えた。

 元軍事法院副院長の黄林異少将は 「 外交交渉で解決できないのなら、小規模の軍事衝突も発生し得る 」 と予測した。 元南海艦隊政治委員の趙英富中将は 「 われわれは暴発を恐れない。 国家を強大にし、頑強な国防を後ろ盾にすることが釣魚島問題の最終的解決の基礎となる 」 と主張した。

 中国軍縮協会理事の徐光裕少将は 「 日本は軍事衝突が起これば米国が助けてくれると思っているが、それは願いにすぎない 」 と一蹴。 「 米国の日本を守る意欲は低い。 米国も中国と正面からぶつかる危険は冒せない 」 とした。





( 2012.09.15 )
<反日デモ>
使
 


 真っ赤な中国国旗や横断幕、プラカードで、北京の日本大使館や上海の日本総領事館の周辺が埋め尽くされ、デモ参加者の叫び声が飛び交った。

 北京の日本大使館周辺でも15日、尖閣諸島の国有化を決定した10日以降で初めての週末を迎え、デモ参加者は前日までの数百人から最大2万人まで膨れ上がった。

 デモには大学生風の若者や労働者風の参加者のほか日中戦争時の八路軍の軍服を身にまとった中年男性もいた。 警察隊が警戒するなかデモ隊は、 「 釣魚島( 尖閣諸島の中国での呼称 )から出ていけ 」 「 日本軍国主義を打倒せよ 」 などと叫んで大使館前の道路をほぼ占拠した。

 興奮した参加者の一部は 「 対日宣戦だ 」 などと叫び、タマゴやペットボトルを大使館内に投げつけた。 デモ隊に壊されることを警戒し、 「 車は日本製だが心は中国人 」 などと紙を張った日本車もみられた。 一部の参加者は大使館前に設けられた鉄柵を突破しようとして武装警察隊と激しくもみ合い、一時は制御不可能な状態に陥った。

 デモ隊を取材した日本人記者同士が、日本人であることに気づかれないよう中国語で会話する場面もあった。

 この日のデモは、湖南省長沙や江蘇省蘇州、陝西省西安などでも1万人が参加する大規模なものとなり一部が暴徒化。 長沙ではデモ参加者が日章旗に火をつけたほか、日本車のガラスを次々と破壊。 日系スーパー 「 平和堂 」 に侵入して設備を壊した。 店内が放火されたとの情報もある。

 西安や蘇州ではデモ隊の一部が日本車や10軒以上の日本料理店を襲い、略奪も目撃された。 山東省青島の日本総領事館によると、青島では 「 ジャスコ 」 のほか複数の日系企業が襲撃され、15日夜に入っても放火などが続いたという。

 中国最大の経済都市で約5万6千人の日本人が暮らす上海では15日、デモは数十人と小規模だったが、日本人を標的にした暴行事件が相次いでいるだけに、同総領事館は在留邦人に外出を控えるよう通知するなど、緊張が高まっている。





( 2012.09.15 )



奪ったゴルフクラブで日本料理店を襲う、暴徒化した反日デモの
参加者

中国江蘇省蘇州の日本料理店に押し入り、破壊した店内の
テレビを放り投げる反日デモの参加者
 中国各地で発生した反日デモは、中国政府が容認した上で行われた。 警察当局は大量の人員を配置して不測の事態を警戒したにもかかわらず、デモ隊が暴徒化し警察隊と衝突する場面が多くみられた。 言論や集会の自由を制限されている民衆が、反日を口実に一気に不満を爆発させた形だ。

 中国当局がデモを容認した背景には複数の原因がある。 まずは、日本政府が尖閣諸島を国有化したことで、中国では 「 日本の実効支配が強化された 」 との認識が広がっている点だ。

 日本政府の国有化決定は、胡錦濤国家主席が野田佳彦首相とロシアでのアジア太平洋経済協力会議( APEC )首脳会議で会談した直後に明らかになった。 中国国内の保守派は 「 弱腰外交のツケだ 」 と胡政権の外交政策を批判、メンツがつぶされた形となった。

 さらに、国有化を受けて温家宝首相と李克強副首相が対日強硬発言をしたことが注目される。胡主席を含めたこの三人は中国政府内で 「 対日協調派 」 と目されていたからだ。 共産党筋は 「 保守派の批判の矛先をかわすために、あのような発言をしなければならない状況だった 」 と説明した。

 また、野田政権は尖閣の施設整備などを行わない方針を示しているが、日本では近く政権が交代する可能性があり、次の政権の対応は不透明だ。 中国政府は今回、激しい反応を示すことで、次期政権を牽制する狙いもあるとみられる。

 中国共産党内部では、5年に一度の党大会を1ヵ月後に控えて権力闘争が激化している。 民衆の不満を外に向けさせ、ガス抜きを図る思惑もありそうだ。 ただ、放置すればデモが暴走し、統制不能に陥る可能性もある。 デモの規模拡大で、中国当局の出方が大きな焦点となってきた。